パナソニック Leica D SUMMILUX 25mm F1.4は開放付近の性能を重視したレンズ

Photozoneにパナソニックのフォーサーズ用の交換レンズ「Leica D Summilux 25mm F1.4」のレビューが掲載されています。

Leica D Summilux 25mm f/1.4 - Review / Test Report

  • フォーサーズ用のレンズは小さい傾向があるが、このライカレンズは比較的大きく重い。フルサイズ用のキヤノンEF24mm F1.4L II や、ニコンAF-S 24mm F1.4Gと比べれば若干小型軽量
  • 金属とプラスチックによる鏡筒の作りは素晴らしく、フォーカスリングはしっとりと滑らかに動く。リアフォーカスのため前玉は回転せず、レンズの長さも変わらない
  • AF速度は速いが、爆速というわけではない。ライブビューではかなり遅くなるが、これはカメラ側の問題だ。AFの作動音は低い。AF精度は、少なくともテストで撮影したサンプルではとても良好だった
  • 歪曲は0.5%のわずかなタル型で、実写ではおおむね目立たない
  • 周辺光量落ちは、F1.4では1.1EVとかなり顕著で少々残念だ。周辺光量落ちは奇妙なことに絞りに比例してゆっくりと減っていく。F2~F2.8では周辺光量落ちはまだ顕著で、解消するにはF5.6まで絞る必要がある
  • 中央の解像力はF1.4からズバ抜けて高く、F2ではこれまでのフォーサーズ用レンズのレコードを破る値。周辺部の解像力は良好だが、中央とはかなり差がある
  • 解像力は絞り開放から極めて高いが、絞ってもほとんどよくならない。これは、ノクトニッコール58mm F1.2に性格が似ている
  • 倍率色収差はこのレンズの弱点で、開放付近では目立たないがF2.8以上ではとても目立つ。ボケ味はおおむねとても良いが、周辺部ではいくらかうるさくなる
  • このレンズはとても特殊な性格の持ち主で、開放付近の性能に重点を置いて設計されていて、開放から高画質を得ることができるが、絞ったときの画面全体の画質では他にもっと良いレンズが存在する。このため、暗所や絞りを開いての撮影になら推薦することができるが、絞って全体をシャープに撮りたいユーザーには向いていないかもしれない

 

光学性能は、5点満点で3.5点とまずまずの評価となっていますが、かなり個性的な性格のレンズのためか"推薦"は貰えなかったようです。

このレンズは、中央の解像力は開放付近から驚くほど高いですが、絞っても周辺部の解像力がほとんど上がらないので、遠景中心の風景写真などにはあまり向いていないかもしれません。

フォーサーズには解像力の高いカリカリっとしたズームレンズが多いので、こういう味を重視した個性的なレンズがあると撮影の幅が広がっていいかもしれませんね。