ソニー T* 24mm F2 ZA SSMは同じ絞り値では24mm F1.4クラスのライバルよりも良好な性能

Photozoneに、ソニーのDistagon T* 24mm F2 ZA SSMのフルサイズ機(α900)でのレビューが掲載されています。

Zeiss ZA Distagon T* 24mm f/2 SSM (SAL-24F20Z) - Full Format Review / Lab Test

  • レンズの作りのクオリティは、まさに卓越したものだ。鏡筒は完全な金属製で、ピントリングもスムーズに回転する。レンズの全長は常に一定で、リアフォーカスのため前玉も回転しない。SSMによるAFは非常に速く、かつほとんど無音。ソニーが防塵防滴について何も言及していないのは少々残念だ。
  • 歪曲は1.7%の穏やかなタル型で、時折目に付くかもしれない。歪曲はニコンやキヤノンのライバルよりもわずかに大きい。
  • 周辺光量落ちは、開放では2EVを超え、大部分のシチュエーションで容易に目に付く。F2.8まで絞れば周辺光量落ちは顕著に改善し(1.2EV)、F4以上では満足できるレベル(0.86EV以下)になる。
  • 中央の解像力は開放から非常に高く、周辺部も許容範囲だ。しかし、四隅は開放では比較的ソフトだ。F2.8では中央の解像力は大変にシャープで、その他の部分も一様にとても良好。F5.6まで絞ると解像力はピークに達し、画面全域で並外れて高い解像力になる。フルサイズでは、傑出した結果だったAPS-Cと同じくらい良いとは言えないが、しかし、依然として素晴らしい。
  • 倍率色収差は平均で1ピクセル前後で、とても小さい。これはプリント上では通常は気にならない値。軸上色収差は、欠点が見られないわけではないが、F2でもほんのわずかだ。F2.8以上に絞ると軸上色収差は、基本的に無視できる大きさになる。
  • T* 24mm F2はキヤノンやニコンの24mmほど大口径ではないが、同じ絞り値ではより良好な画質だ。F2では若干四隅が甘いが、絞れば素晴らしい画質になる。残念ながらツァイスの設計者は、周辺光量落ちの問題を解決できていない。ボケはこの焦点距離のレンズとしてはとてもよい。また、SSMによるAFは欠点の無い性能だ。

 

光学性能の評価は5点満点で3.5点~4点で、APS-Cでのテストの時のようなズバ抜けた評価(4.5点~5点)ではありませんが、全体としては良好な評価と言っていいと思います。

解像力は開放では四隅が少し甘くなりますが、それ以外は高い解像力で、ニコンやキヤノンの24mm F1.4と比べると特に周辺部~四隅の解像力が全体的に高くなっているので、風景などの撮影ではこちらのほうが使いやすいかもしれませんね。