パナソニックGH2は動画に関してはデジタル一眼の中で断然優秀

dpreviewに、パナソニックDMC-GH2の詳細なレビューが掲載されています。

Panasonic DMC-GH2 Review

  • ボディの造りのクオリティと使い勝手は良好だ。ボディの仕上げはこれまでよりも改善されたが、それでもなおプラスチックのボディは、ライバルよりもチープに感じる。
  • タッチスクリーンは、タブレットやスマートフォンなどのタッチスクリーンと比べると動作が少々遅く、これまで見た中で最高のものではないが、カメラに搭載されているタッチスクリーンとしては最高のものだ。
  • 120Hz読み出しのセンサーによるコントラストAFは、GF2やG2と比較して著しく改善している。GH2のコントラストAFは、スピードの点で多くの競合機の位相差AFと実質的に互角。AF精度も素晴らしく、静物には寸分の狂いもなく正確に合焦する。トラッキングモードでは、シャッターラグでタイミングを逃すことがある。
  • JPEGではAPS-Cのライバルよりも小さなセンサーにもかかわらず、低感度の画質はとても良好だ。差が顕著になるのはISO800以上で、GH2はよりノイジーになる。とは言っても、ISO3200までは極めて良好な画質を維持していて、これは素晴らしい。GH2のセンサーは、G2と比べて狭い画素ピッチにもかかわらず、すべてのISO感度でG2よりもずっとクリーンで低ノイズだ。
  • RAWでもJPEGと同じような状況で、ISO1600まではライバルとノイズレベルは同等。ISO3200以上でのみセンサーの小ささによる制限が現れ始める。ノイズに関してはGH2はこれまでのマイクロフォーサーズ機の中ではベスト。
  • 色は概ね正確だが、必ずしも魅力的ではなく、デフォルト設定での弱点は肌色の再現だ。オートホワイトバランスは特に野外では青に傾く傾向がある。
  • 解像力テストでは、JPEGエンジンがモアレを素晴らしくよく抑えており、多くのディテールも引き出している。RAWではより正確にチャートが映しだされているが、JPEGでさえ、チャートの9本のラインすべてが2800lphに至るまで分離している。
  • ダイナミックレンジは中間からハイライト側はおよそ3段分。ハイライトのグラフは比較的急勾配で、このことは、白に近い領域から急に白飛びすることを意味している。ダイナミックレンジ拡張機能をOFFにした状態では、GH2のライナミックレンジは、APS-Cのライバル(D7000、Kiss X5、α55)よりも大まかに言って1段分少ない。
  • 動画はこれまで使ったスチルカメラの中ではべスト。非常に高画質で60fpsのセンサー出力は、速い動きの場面でも素晴らしくスムーズな動画を実現している。内蔵ステレオマイクも素晴らしい。また、ローリングシャッター効果もよく補整されている。コンシューマー用のカムコーダーと比べると、センサーが大きく画質や被写界深度のコントロールで有利だが、電動ズームや内蔵NDフィルターが搭載されていないことが、本格的な動画作家の実用性を制限している。
  • GH2は素晴らしく進歩したAFを搭載した高性能機で、スチルに関しては多くの点で少なくともデジタル一眼レフのライバルに匹敵する。JPEGの色再現とトーンカーブは他社の製品ともっと近付けて欲しいが、これらは比較的小さな問題だ。動画に関してはGH2は断然優秀だ。

 

総合評価は79%と、D7000やK-5などの最新のAPS-C機に迫る点数で、70%前後の評価が多いマクロフォーサーズ機の中ではダントツの高評価となっています。新型の16MPセンサーは、古い12MPセンサーと比べると画素数や読み出し速度が上がっただけでなく、ノイズなどの基本的な性能もかなり改善されているようですね。