ニコンAF-S NIKKOR 50mm F1.8Gは50mmの単焦点では第一候補のレンズ

CAMERA LABSに、ニコンAF-S NIKKOR 50mm F1.8Gのレビューが掲載されています。

Nikon Nikkor AF-S 50mm f/1.8G lens review

  • MTFは旧型の50mm F1.8Dと比べて明らかに良好で、中央は極めて高い性能。周辺部は徐々に性能が落ちていくが、四隅でも非常に高いコントラストを維持している。50mm F1.4GのMTFは(データを測定した)F値が異なるので直接比較はできない。
  • チャートでのテストでは、中央は開放からとても良好な性能で、F2.8以上では素晴らしい解像力になる。周辺部はもう少し絞らないとシャープにならないが、DX機(D300s)では絞っても中央ほどはシャープにならない。しかし、F4まで絞ればピクセル等倍でも満足のいく結果になる。D700では、周辺部は画素ピッチの大きさに助けられて欠点が目立たないが、D3Xでは周辺部はDX機よりも明らかに悪くなる。このレンズは開放からコントラストが素晴らしく、解像力も中央は素晴らしいが、周辺部はF4かF5.6まで絞らないと劣化が見られる。
  • コマ収差は極めてよく補整されており、F2.8まで絞ればほとんど無くなる。50mm F1.4Gはかなりコマ収差が大きい傾向がある。
  • 口径食は開放からF2.8まで見られ、ボケが猫の目状になる。口径食は50mm F1.4Gのほうが少なくボケは円形に近い。
  • ボケ味のテストはD700で行ったが、サンプルで見て分かるように、50mm F1.8Gと50mm F1.4Gのボケにはわずかな違いしかない。
  • AFは50mm F1.4Gよりも明らかに速い。フォーカスリングは無限遠から最短までの回転角が90度しかない(50mm F1.4Gは180度)が、それでもMFの操作性は十分良好だ。けれども、50mm F1.4GのほうがMFの操作はずっと容易で、動画のピント合わせでも好ましい。50mm F1.8Gの唯一の欠点は、F2とF2.8の間に若干のフォーカスシフトが見られることだ。
  • このレンズは50mm F1.4Gと比較して、よりコントラストが高く価格が低いのがアドバンテージで、コストパフォーマンスは素晴らしい。F1.4の口径やフォーカスリングの大きな回転角が本当に必要でなければ、50mm F1.8Gが50mmの大口径単焦点の第一の候補になるだろう。
  • 良い点: DXでは開放からコントラストが非常に高い、中央は開放から素晴らしい解像力、軸上色収差が極めてよく補整されている、静かで高速で信頼できるAF、手頃な価格。
  • 悪い点: 手ぶれ補整がない。

 

比較的安価なレンズですが、コントラスト、コマ収差、色収差などの光学性能では、兄貴分の50mm F1.4Gを上回っているようです。AFはF1.4Gよりも速くボケ味も劣っていないようなので、F1.4の明るさがどうしても必要というわけでなければ、F1.8Gが良い選択かもしれませんね。

ただ、フォーカスリングの回転角がF1.4Gの半分しかないということなので、MFを多用する方は店頭等で一度操作感を確認しておいた方がいいかもしれません。