パナソニックLUMIX G X 45-175mm F4-5.6はとても良い汎用望遠ズーム

ePHOTOzineに、パナソニックLUMIX G X VARIO PZ 45-175mm F4-5.6 O.I.S.のレビューが掲載されています。

Panasonic Lumix G Vario PZ 45-175mm f/4-5.6 M43 Lens Review

  • 鏡筒はハイクオリティなプラスチックで重さはわずか210グラムで、これは望遠ズームとしては非常に軽い。長さは90mmしかなく焦点距離の割りに信じられないほど短い。テスト機のG3に装着したときのバランスは完璧だが、もっとコンパクトボディのほうが更に合うかもしれない。
  • インナーフォカースとインナーズームを採用しているので、前玉は回転せず、偏光フィルターの使用には理想的。AFスピードはかなり速い。フォーカスリングには適度な重さがあり、ピントの微調整も容易に行うことができる。
  • ズーミングは、ユーザーの好みでズームリングまたはスイッチを使うことができる。スイッチによるスムーズなズーミングは動画で特に役に立つ。ズームリングは焦点距離の両端で機械的に止まらないので、操作には少々慣れが必要だ。
  • 手ブレ補正は、少し気を付ければ望遠端で1/40秒のシャッター速度でも半分以上シャープな画像を得ることができた。これは、おおまかに言ってシャッター3段分の効果。
  • 解像力は45mmでは中央は開放から既に素晴らしい値(excellent)で、四隅は良い値(good)だ。F5.6に絞ると全体的に多少解像力が上がるが、ベストはF8で、このとき画面全域が素晴らしい値(exceelent)になる。
  • ズーム中間域(112mm)では、中央は開放から素晴らしい値(excellent)を維持しているが、四隅はまずまず良いレベルまで落ち込む。ここでも解像力のピークはF8で、このとき画面全域で、素晴らしい値(exceelent)に近いレベルになる。
  • 望遠端では、中央部は開放から素晴らしい解像力を維持しており、四隅もとても良い(very good)のレベルに上昇する。
  • 色収差は、最も悪い175mm F22でちょうど0.5ピクセルで、その他のズーム域ではほとんど見られず、ズーム全域で際立って良く補正されている。大きなプリントでもほとんど問題はないはずだ。
  • 周辺光量落ちは45mmでは1.53EV、175mmではわずか0.95EVで、まずまずよく補正されている。F8に絞るとズーム全域で実質的に均一になる。
  • 歪曲は45mmで0.139%のタル型、175mmでは0.506%の糸巻き型でとても良好に補正されている。通常の写真で問題になることはないはずだ。
  • このレンズにはナノサーフェスコーティングが採用されており、逆光では(テスト時に)フレアを出すことはとても困難で、コントラストも極めてよく維持されている。
  • このレンズは若干価格が高いが、造りも設計も優れたとてもよい汎用望遠ズームだ。中央の解像力はズーム全域で開放から素晴らしいが、四隅は遅れを取っている。パワーズームに慣れるのに少し時間がかかるかもしれないが、すぐに問題はなくなるだろう。
  • 良い点: 鏡筒の造り、インナーフォーカスとインナーズーム、効果的な手フレ補正、コーティング、良好な光学性能。
  • 悪い点: 斬新なズーム機構は慣れが必要、カメラの電源を切るたびにズームがワイド端にセットされること。

 

全体的な解像力はズバ抜けて高いわけではありませんが、ズーム全域で安定していて望遠端でもほとんど解像力が落ちない(むしろ中間域よりも上がる)のは素晴らしいですね。また、これまでのパナソニックのレンズは、逆光耐性が問題視されることが多かったようですが、新しいナノサーフェスコーティングによって、逆光耐性はかなり改善しているようです。