ソニーE16mm F2.8はNEX-7で使うのはかなり厳しい

photozoneに、ソニーE16mm F2.8 (SEL16F28)のNEX-7による再テストが掲載されています。

Sony E 16mm f/2.8 (SEL-16F28) - Review / Re-Test

  • レンズの鏡筒は金属製で造りは素晴らしい。フォーカシングで前玉は回転せず、レンズの全長も一定だ。AF性能は極めて良好。MFはバイワイヤ(モーター駆動)で、DMF(ダイレクトマニュアルフォーカス)がサポートされる。
  • 歪曲は0.6%の糸巻き型で、実写では通常は問題はない。0.75xのコンバーターを装着しても2.2%のタル型でまずまずだが、歪曲の形はかなり極端な陣笠になる。
  • 周辺光量落ちは開放では3EVを超え、残念ながら酷い値だ。絞っても周辺光量落ちは、あまり改善されない(F11まで絞っても2EV)。測定された値はグラフのスケールを超えてしまっている。カメラの自動補正を使った場合でも、周辺光量落ちは開放で1.5EVでかなり大きく、F4以上に絞れば少し改善する(1EV)が解消はしない。0.75xのコンバーター使用時は若干悪化する(開放で3.1EV)。
  • 中央の解像力は開放から並外れて高いが、周辺部と四隅は言及に値するほどの解像力はなく、F4まで絞っても若干よくなるだけでまだ悲惨な値だ。F5.6からF8では、周辺部はよい(good)値になるが、四隅は甘いまま。像面湾曲はとてもよく補正されている。周辺部は低画素のNEXなら許容範囲だが、NEX-7では絶望的だ。
  • 0.75xのコンバーター装着時の解像力は元のレンズとほぼ同等で、予想よりも良いが、本格的な撮影には向かない。
  • このレンズのもう1つの欠点は色収差の大きさで、周辺部で平均2.5ピクセルの値は、単焦点レンズとしては極めて目立つ。面白いことに0.75xのコンバーター装着時にもこの値が維持されている。
  • E16mm F2.8は画素数の少ないNEXでは議論の余地があるかもしれないが、24MPのNEX-7で使用するのはかなり厳しいように思われる。中央の画質は良好だが、周辺部は開放では極めて甘く、F8前後かろうじて許容範囲になる。周辺光量落ちは酷く、常に自動補正を使うべきだ。色収差も単焦点レンズとしては極めて大きい。鏡筒の造りは素晴らしく、パンケーキは魅力的だが、これはNEX-7で使うのを避けるべきという結論を変えるものではない。

 

光学性能は5点満点中1点という大変厳しい評価になっています。このレンズは14MPのNEX-5によるテストでもあまり芳しい結果ではありませんでしたが、レンズに厳しいNEX-7では許容範囲外の結果になってしまったようです。小型軽量化を優先したパンケーキレンズとは言え、設計の新しいレンズなので性能面でももう少しがんばって欲しいところです。