シグマ28mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACROは中央は良好だが周辺部は甘い

photozoneに、シグマ 28mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACROのフルサイズ機(D3X)によるレビューが掲載されています。

Sigma AF 28mm f/1.8 EX DG (FX) - Review / Test Report

  • 鏡筒はマウント部からフォーカスリングにかけての造りはハイレベルだが、内側の鏡筒のガタつきはかなり大きい。フォーカスリングの回転方向はニコン純正レンズと逆になる。フィルター取り付け枠は回転しないので、偏光フィルターの使用は容易。
  • モーターを内蔵しておらずAFはボディモーターを使用するが、回転角が少ないため、AFはかなり速い。
  • 歪曲は穏やかなタル型(1.13%)で、特に直線的な被写体では目に付くこともあり得る。しかし、歪曲の形は整っており、後処理での補正は容易だ。
  • 周辺光量落ちは開放では大きく(2.01EV)、絞ると改善するが、かなり絞り込んでもほぼ1/2EVの周辺光量落ちが残る。
  • 解像力は中央は開放からとても良好(very good)で、絞ると素晴らしい解像力(excellent)になる。しかし、周辺部と四隅は別の話だ。周辺部は開放ではそこそこ(fair)の値だが、F4まで絞れば良好な解像力(good)になり、F5.6からF8ではとても良好(very good)になる。四隅は開放では非常に甘く(poor)、かなり絞っても良い(good)よりも上の解像力にはならない。
  • 倍率色収差は1-1.35ピクセルで、広角レンズとしてはよく補正されている。軸上色収差は開放付近でいくらか見られるが、絞ればもちろん改善する。
  • ボケ味は開放付近では前ボケと後ボケはかなりうるさく、ハイライトも輪郭が目立ちうるさい。しかし、絞ると前後のボケやハイライトのボケ味は改善する。
  • このレンズは良い部分と悪い部分がある印象で、中央の解像力に不満はないが、周辺部と四隅の解像力は期待はずれだ(特に開放付近では)。周辺光量落ちは開放では目立つが、歪曲と色収差はよく補正されている。ボケは開放付近ではうるさいが、少し絞ればかなり改善する。従って、風景撮りの写真家には魅力的ではないが、最短撮影距離が短いので、広い画角のクローズアップ撮影では面白いレンズだ。

 

光学性能の評価は5点満点中2点と、単焦点レンズとしては今ひとつの評価になっています。設計の古い広角レンズはフルサイズでは苦戦することが多いですが、このレンズも周辺部の解像力が少し厳しいようです。

とは言え、サンプルを見る限りでは、絞り込めばそれほど問題のない画質が得られているという印象です。シグマの広角単焦点は、以前からリニューアルの噂も出ているので後継機の登場に期待したいところですね。