Samyang 35mm F1.4は絞り開放から驚くほどの性能

ePHOTOzineに、Samyangの35mm F1.4 Aspherical IFのフルサイズ機(D700)によるレビューが掲載されています。

Samyang 35mm f/1.4 ED AS UMC Lens Review

  • 380ポンドという価格はF1.4のレンズとしては非常に安価だが、それにもかかわらず鏡筒のクオリティは手を抜いていない。フォーカスリングはスムーズで、重すぎることも軽すぎることもない。フォーカシングで、フィルター取り付け枠は回転しない。
  • テストしたレンズは電子接点が付いており、チップが内蔵されているので、全てのニコン機で分割測光が利用可能だ。
  • 解像力は開放から、中央は素晴らしい値(excellent)に近いレベルで、四隅もとても良い値(very good)だ。開放F値がF1.4のレンズとしては、この性能はズバ抜けている。絞ると、中央はF2で、周辺部はF5.6で卓越した解像力になる。価格に騙されてはいけない。このレンズは素晴らしい光学性能だ。
  • 色収差はF11以上に絞った際に0.5ピクセルをわずかに超えるレベルで、よく補正されている。大きなプリントやトリミングでも、ほとんど問題はないはずだ。
  • 周辺光量落ちは開放で2.63EVで、F5.6かそれ以上に絞れば見た目は均一になる。
  • 歪曲は1.53%のタル型で、このタイプのレンズとしては穏やかだ。歪曲の形は画面全体で整っているので、後処理での補正は比較的容易。
  • 逆光では極めてフレアが出やすく、光源を画面内に入れるとコントラストが失われる。付属の花形フードはきちんとした効果があり、可能なら常に装着しておくべきだ。
  • もしマニュアルフォーカスでかまわないなら、このレンズは世紀の大バーゲンだ。開放からシャープな35mm F1.4が380ポンド? これはクレイジーだ!
  • シャープで明るい準広角レンズを探していてMFでかまわないなら、このレンズの他は探す必要はない。開放での性能は驚くほどで、造りもよく、色収差や歪曲、周辺光量落ちもこのクラスでは標準的なものだ。逆光耐性はメーカー純正レンズよりも問題があるが、シチュエーションに気を配って使えば、シャープでコントラストの優れた画質が得られるだろう。
  • 良い点: 非常に安価、開放から素晴らしい性能、少し絞ると更に解像力が向上する、色収差と歪曲が少ない、造りが良い。
  • 悪い点: 逆光でコントラストが低下する。

 

国内では4万円を切る価格で販売されている廉価な単焦点レンズですが、フルサイズでも絞り開放から四隅まで十分な解像力で、光学性能は驚くほど優秀ですね。倍率色収差もよく補正されているようです。ただ、逆光耐性はあまり良くないようですね。このレンズはAFが不要なユーザーにとっては、非常にコストパフォーマンスが高いレンズと言ってよさそうです。