キヤノンEOS 6Dはフルサイズとしては小型軽量で使って楽しいカメラ

ePHOTOzineに、キヤノンEOS 6Dのレビューが掲載されています。

Canon EOS 6D Digital SLR Review

  • 6Dは初めて持った時にかなり軽いと感じた。また、比較的薄いボディのために、非常にコンパクトに感じる。重さはわずか680グラムだ。ボディは5D Mark III より目立って小さく、D600よりも小さい。とは言え、D600にはフラッシュが内蔵されている。
  • Wi-Fi機能が搭載されており、Wi-Fiネットワークとの接続や、スマートフォンへのダイレクトの接続が可能だ。接続のオプションには、他のWi-Fiカメラ、EOSユーティリティー、Wi-Fiプリンター、Webサービスへのアップロード、DNLAと互換性のあるTV、EOSリモートアプリケーション(Android携帯やタブレット、iPhone・iPadとの接続が可能)が含まれている。
  • リモートアプリを使うと、(携帯端末からの)リモート操作で絞り・シャッター・ISOのコントロールが可能で、ピントの確認もできる。そして、1920x1280の画像を転送することもできる。リモートアプリ使用時のAFは極めて遅く、アプリに若干の遅れもある。
  • バッテリーライフは、CIPA規格で1090枚で、我々は700枚以上撮影することができたが、これはライブビューやWi-Fiを多用していた。Wi-Fi・GPSとライブビューをOFFにすれば、バッテリーライフは伸びるはずだ。
  • レスポンスのテストには、ソニーのUHS-1 94MB/秒のカードを使用した。AF速度は非常に速く(0.3秒)、シャッターレスポンスは素晴らしい(0.05秒)が、ライブビューではずっと遅くなる。撮影から次の撮影までの間隔(0.3秒)と、スイッチONから撮影可能になるまでの時間(0.35秒)もとても良好だ。連写は4.5コマ/秒で、スローダウンまでにJPEGで28枚、RAWで13枚撮影可能だ。
  • 静音撮影モードは1コマの撮影でも連写でも使用可能で、シャッター音が顕著に静かになる。静音モードでもシャッターリリースやAFの大きな遅れは見られないが、連写速度は3コマ/秒にスローダウンする。
  • サンプルでは、6Dは肌のトーンと色再現がとりわけ満足のいくもので、様々なコンディションで素晴らしい画像を得ることができる。ダイナミックレンジは良好で、(サンプル画像の)難しいコンディションにもかかわらずハイライトとシャドーの双方のディテールは良好だ。
  • 高感度は、ISO50-1600の範囲ではほとんどノイズは無く、ISO3200ではごくわずかに色ノイズが増えるが、ディテールの喪失は非常に少ない。ISO6400ではよりノイズは増え、ディテー少し失われるが、画質はまだとても素晴らしい。
  • ISO12800でもノイズは若干増えるだけで上手くコントロールされているが、ディテールは苦しくなる。ISO25600では特に暗い色でノイズがとても顕著になる。ISO51200では更にノイズが顕著になり、赤・緑・青の斑点が現れ始める。ISO102400はノイズが極めて見苦しくなり、使用は避けるのがベストだ。
  • オートホワイトバランスは白熱灯下では暖色の結果で、白熱灯のプリセットはこれよりもう少し暖色に傾く。蛍光灯ではオートホワイトバランスはわずかにグリーンに傾くだけで良好な結果だ。蛍光灯のプリセットは良好だが、若干マゼンタに傾く。
  • 動画は1080p 30fpsで、モノラルマイクだが、ステレオマイク接続用の端子が用意されている。ヘッドホン端子は無い。マイクは64段階のレベルの調整が可能だ。AFはまずまずだが、とは言えライブビューを使用しているので遅い。
  • 6Dは5D Mark II からの進化を感じられる。2020万画素センサーの改善された高感度性能も素晴らしい。画質は、色再現と高感度性能が素晴らしく、印象的だ。AFも信頼性が高く、ライブビュー時を除けば速い。6Dは極めて良好な造りかつ、フルサイズの一眼レフとしては気持ちのよい軽量・コンパクトさで、使って楽しめるカメラとなっている。
  • 良い点: 素晴らしい画質、素晴らしい高感度性能、良好なコストパフォーマンス、GPS/Wi-Fi内蔵、静音モード、フルサイズの一眼レフで最小・最軽量、AF微調整と歪曲補正、電子水準器。
  • 悪い点: メモリカードスロットがシングル、フラッシュが内蔵されていない、ヘッドホン端子が無い、HDRモードでRAWで撮影できない。

 

スタジオの感度別のサンプルを見る限りでは、6Dはやはり高感度にはかなり強いようですね。野外のサンプルは雪景色になっているので、いつものサンプルと雰囲気が異なりますが、レンズに最新のEF24-70mm F4L ISを使っていることもあって周辺部まできちんと写っているという印象です。

6Dは、最近では実売価格もかなり下がってきているので、性能を考えるとコストパフォーマンスはなかなかよさそうですね。