ペンタックスDA560mm F5.6 ED AWは開放からとてもシャープなレンズ

PENTAX FORUMSに、ペンタックスDA560mm F5.6 ED AWのレビューが掲載されています。

Pentax-DA 560mm F5.6 ED AW

  • フォーカシングはインナーフォーカスで、レンズの全長は変わらない。AF精度はK-5 IIs の位相差AFではとても良好だった。コントラストAFでもとても正確だったが、多くのケースでは位相差AFの方が良好だった。AF速度は位相差AFでは平均並みで、動く野生動物の撮影ではプリフォーカスを使うことを勧める。コントラストAFは遅いので静物用だ。
  • このレンズは開放からとてもシャープで、F8に絞ると極めてシャープで高コントラストになる。解像力のピークはF8とF11で、F16もそれに近い。回折の影響が現れるのは遅い。このレンズは超望遠レンズとしては、非常にシャープでコントラストに富んでいる。F8-F16が推奨の絞り値で、F5.6とF22も使い物になる。F5.6を除けば、隅の解像力と中央の解像力は同等だ。
  • 周辺光量落ちは開放で1/3EV以下で、F8に絞ると事実上解消する。F5.6の周辺光量落ちは心配は無く、多くの実写画像では目立たないだろう。APS-C機では実際問題として周辺光量落ちの問題はない。フルサイズ機(銀塩カメラ)によるテストでは、F5.6とF8で顕著な周辺光量落ちが見られる。
  • 歪曲は超望遠レンズでは通常それほど目立たないが、このレンズも例外ではなく、歪曲は全くみられなかった。
  • 逆光では、前玉に太陽光が当たっていると画面に太陽が入っていない場合でもフレアが発生するが、通常の逆光のシチュエーションではフレアやゴーストは現れない。フートはフルサイズ(銀塩機)でも使えるので、APS-C用としては十分な長さ・細さではない。
  • 色収差は現代の単焦点レンズとしては予想よりも大きかった。色ズレの量はF* 250-600mm F5.6のズームと同レベルで、40年前のK500mm F4.5よりはずっと小さい。色収差はハイコントラストの場面では目に付く。
  • ボケ味はF5.6からF11までの絞り値では満足のいくものだ。それ以上絞るとボケは次第に単焦点としては凡庸なものなっていくが、いくつかのズームレンズのように、うるさくなったり、見苦しくなったりすることはない。
  • DA560mm F5.6は野生動物の撮影に興味のある人にはお勧めのレンズで、欠点は少なく、良い点が多い。三脚に取り付けた時のバランスは良好だが、レンズが長いために、風や振動の影響を受けやすく、とても頑丈な三脚が必要だ。
  • 良い点: 素晴らしい造り、十分なサイズの三脚座、比較的軽量、開放からシャープで絞ると非常にシャープになる、周辺光量落ちが無視できる、超望遠としてはAFが速い、クイックシフトフォーカス、位相差AFが極めて正確、回転機能の付いたリアフィルターホルダー、円偏光フィルターが付属している、内蔵レンズフード、防塵防滴、周辺光量落ちはあるがフルサイズをカバーする。
  • 悪い点: 長く重心が前方にある、手持ちが困難、ハイコントラストのシーンで色収差が見られる、スイッチが非常に小さい、ボディ内手ブレ補正が超望遠ではあまり効かない、前面プロテクトフィルターが付属していない、価格が高い。

 

560mm F5.6は、シャープで切れ味がよくボケ味も美しいレンズですね。周辺部で若干色ズレ(フリンジ)が目立つこともあるようですが、それ以外は歪曲や周辺光量落ちも良好で、これと言った問題もなさそうです。後はスポーツなどの撮影では、もう少しAFが速いと理想的かもしれませんね。

あと、銀塩カメラ(フルサイズ)を使ったテストでは、開放では四隅がかなりの周辺光量落ちがあるようですが、F8で改善し、F11でほとんど解消しているので、このレンズはフルサイズ機でも使えそうですね。