富士フイルムX100Sは旧型から多くの点で改善されている

ePHOTOzineに、富士フイルムX100Sのレビューが掲載されています。

Fujifilm X100s Review

  • シャッターレスポンスは素晴らしく、フォーカススピードも極めて速い(X100Sが0.3秒、X100が0.35秒)が、期待していたほどの速さではなかった。起動時間はX100よりも短く(X100Sが1.3秒、X100が2秒)、撮影から撮影までの間隔も改善されている(X100Sが0.9秒、X100が1.1秒)。
  • 連写速度は5コマ/秒で、期待した6コマ/秒には達しなかったが、スローダウンするまでにJPEGで45枚撮影することができた(X100は5コマ/秒でJPEGで10枚)。
  • フラッシュを使ったポートレートではいくらか赤目現象が見られた。サンプルでは満足の行く色乗りで明るくカラフルで、色再現は素晴らしい。ダイナミックレンジは良好で、露出も信頼できる。
  • レンズは四隅でさえディテールが素晴らしく、歪曲や周辺光量落ち、色収差はとても少なく、画質は画面全域で卓越している。樹木のサンプルでは、いくらかパープルフリンジが見られる。マクロ性能はまずまずで、レンズの先端からおおまかに言って10cmまで寄れるが、開放では画質は甘い。通常の撮影距離では、この甘さは見られない。
  • 高感度ノイズはISO3200までは極めて少ない。ISO3200ではノイズが見え始め、若干ディテールが失われるが、実用になる画質だ。ISO6400ではノイズが増え、ISO12800では更にノイズ増えるが、それでもまだ実用になる。ISO100と12800、25600はJPEGでのみ使用可能だ。
  • オートホワイトバランスは、白熱灯下では暖色に傾くがまずまず良好だ。タングステンのプリセットではオートよりも若干寒色になる。蛍光灯ではオートホワイトバランスは良好で、プリセットは若干オレンジに傾く。
  • 動画はフルHDで60fpsまたは30fpsで録画可能で、フイルムシミュレーション、マイクレベル調整、ホワイトバランスの調整が可能だ。絞りは録画前に設定可能で、録画中にマニュアルフォーカスができる。録画時間は10分に制限されている。
  • X100Sは高感度ノイズ性能とディテールが素晴らしい新型の16MPセンサーが採用され、X100から劇的に改善されている。ボディの感触は素晴らしく、多くのダイヤルによって絞りやシャッタースピードをダイレクトにコントロールできるので、X100Sは "本物の" カメラのように感じる。
  • X100のユーザーにとってX100Sは、より良好な画質、より優れたEVF、よりクイックなレスポンスなどの多くの有用な改善がなされている。とは言え、価格で購入する気がなくなる人もいるだろう。十分な資金があるなら、X100Sを大いに推薦する。
  • 良い点: 素晴らしい解像力とディテール、ISO3200までそしてそれ以上の感度でも低ノイズ、素晴らしい色再現、独自のOVF/EVFのハイブリッドファインダー、動画の絞りシャッターコントロール、素晴らしいボディの造り、シャッター音が静かなこと、レンズがF2で明るい。
  • 悪い点: 価格がかなり高い、レンズが単焦点、RAWではアドバンストフィルターが使えない。

 

サンプルではISO3200でもノイズがあまり目立たないので、APS-C機としては高感度はかなり強いと言ってもよさそうです。絵作りは、X-E1やX-Pro1は、よく解像していてもどこか柔らかい感じがありましたが、X100Sは全体にカリっとしていて、同じX-Transでもこれまでと少し絵作りが変っているという印象です。