- ソニー35mm F1.8は、良いレンズだが卓越したレンズではないと思っている(とは言え、NEXのレンズ群の中では優れたレンズの1つだ)。このレンズは開放から概ねシャープで、F2.8前後で極めてシャープになる。OSSは気に入っており、価格設定は素晴らしい。
- Touit32mm で撮影して、中央の解像力(特に若干絞ったときの)に感心した。1.2フィートまで寄ることができ、擬似マクロとして使えるのも好ましい。開放では驚きはなかったが、絞った時は見事だ。
- 解像力テストは、レンズのストックがまだなかったため、1本の32mm F1.8によって行われており、いつものように複数のレンズで行なっていない。この個体に悪い部分は見られなかったが、これがTouit 32mm F1.8の性能を代表しているかどうかは分からない。
- ソニーの35mm F1.8 は5本のレンズでテストを行なっている。35mm F1.8は興味深いことに、(5本のうちの)どのレンズも四隅のうちの1箇所だけ(同じ場所ではないがどれも1箇所のみ)が甘かったが、酷いわけではない。しかしMTFは、1つの隅だけは他の3箇所よりも常に20%低かった。
- ソニー35mm F1.8 の解像力(MTF50)は、開放で中央が790、平均が595で大口径レンズとしては極めて良好だ。F2.8では中央は1030、平均は805で劇的に解像力が上がる。これはシグマの30mm F2.8の中央985m、平均805(F4で中央1040と平均840)よりも良好だ。
- ツァイスTouit 32mm F1.8 は開放では中央800、平均630でソニー35mmと同程度だ。しかし、Touit は絞るとソニーよりも素早く改善し、F2.2では中央1190、平均830でソニーよりもずっと良好だ。F2.8からF5.6ではTouit は、ソニーよりも目立って解像力が高い。開放ではソニーとTouit は同程度だと述べたが、若干絞るとTouit が明らかに解像している。ソニーはF5.6まで絞らないとピークに達しないが、Touit はF4でピークに達する。
- 歪曲はソニー35mmが0.5%で、Touit32mmが2.1%で、ソニーが小さい。
- Touit32mm F1.8は像面の湾曲があると言われていたが、我々のテストでは湾曲は見られず、隅でピントを合わせても解像力はあまり改善しなかった。
- 安価なレンズを求めていて絞って使うなら、200ドルのシグマ30mm F2.8がベストだろう。ソニーの35mmはF1.8は開放付近の光学性能はシグマよりも若干良く、手ブレ補正が付いている。開放ではソニーとTouitは同等で、歪曲はソニーが少ない。しかし少し絞ればTouitが他よりもずっと良好だ。実写でもこの通りの結果を確認している。中央の解像力はTouitがNEXのこれまで見たレンズの中でたぶんベストだ。
少し絞った時の中央の解像力はツァイスTouit がベストのようですが、ソニーは手ブレ補正が付いている上にTouitよりもずっと安価で、またシグマはソニーの更に半額違い価格なので、何を重視するかによってTouit以外のレンズも魅力的な選択肢になりそうですね。
fuoriclasse
ボケ味が違います、という違いなのかなと。
比較した結果SONY E35mm F1.8が
価格と性能合わせてとても良い感じに見えますが?
NEX&αユーザー
SEL35F18は使いやすくて気に入っているのですがこちらの掴んだ個体はどうやら若干不良らしくOSSの挙動がかなり怪しい感じでした。
レビューの内容は解像力に言及していますが、SEL35F18は点光源ボケがちょっと特徴的です(輪が何重にも重なる)。
購入を検討する際は作例を検索するとよいと思います。
クワズイモ
ツァイス32mm、予約していたものが今日届きました。家の中で少し触ってみて、AFがやや遅い(毎回、無限遠から最近距離まで一通りスキャンする)ことがまず少し気になりました。
ソニー35mmの方がAFの速さではだいぶ速そうで、この点もレンズ選びの一つの判断基準になりそうに感じます。
また、レンズの径が太く、机に置くとレンズの根元が机に触れます。ソニーツァイス24mmの細身設計にこれまで違和感を覚えていましたが、この点への配慮かと思うと納得させられます(勝手な妄想ですが)。
Next-K
私もSEL35は描写力自体はそんなにでもないと思ってるので
Touitの方が良いんでしょうね ただ記事のニュアンス的には
そんなに差は無い感じか?
XF35mmとの比較結果もしりたいところです。
はいさ
このレビュー、逆に言えばソニー35mm F1.8がとても優秀なレンズだと言っているような気がします。
実はソニー35mm F1.8を所有しているので、ツァイスの32mmも気になっていたのですが、このくらいの違いなら慌てすにツァイスを購入しなくても良さそうです。
NEX&αユーザーさんのおっしゃるとおり、ソニー35mm F1.8は点光源が年輪状にボケますが、非球面レンズなどを使用して開放絞りから球面収差やコマ収差を良く除去したレンズに頻繁に見られる特徴でもあり、ソニー35mm F1.8に限ったことではないのでは?
高い解像度やシャープネスを得られるかわりにトレードオフとして年輪状のボケが発生してしまうことが多いので、仕方ないものだと自分は思っています。
ryoji
ようは純正35㎜は優秀ということでしょうかね。
実物見てきました。
ピントリングはゴムなんですね。
その他の部分の造りは申し分ないのですが・・・
AF速度は許容範囲かどうかは難しいところと感じました。
音はジーコジーコうるさいです。
気になったのがNEX-7で試しましたがAF-Cだと合いませんね。
描写は店内なのでよくわかりませんでした。
純正かなぁ・・・
PPG
今までのレビューで解像度だけでなく、階調、立体感などの感覚的な点でも伝統的なZEISSクオリティであるのは確認できましたが、やはりフルサイズ換算で48mm f2.7の標準レンズと考えるとどうしても価格が気になって購入に踏み切れませんね。もっと安いか、もしNEXがメイン機材だったら買っていると思いますが。
遅いとはいえAFで伝統的PLANARの端正な描写が手に入るのは非常に魅力的です。
ろい
「48mm f2.7の標準レンズ」っていったいどういう換算でしょうかね。F1.8のレンズはF1.8の明るさでしかないです。
いい加減、Bokeh量を表す標準単位がほしいですね。できたら、「焦点距離、F値、撮影距離」からなる計算式込みで表す単位がほしいです。これが存在しないから換算F値なるBokeh量単位が蔓延するのでしょう。撮影距離が無ければBokeh量は計算できないはずなのですが…
海賊ペンギン
>ろいさん
>「48mm f2.7の標準レンズ」っていったいどういう換算でしょうかね。F1.8のレンズはF1.8の明るさでしかないです。
上で発言した方ではありませんが口径比は明るさではなく明るさの指標です。口径そのものが明るさです。
焦点距離だけを1.5倍換算するとあたかも口径が大きくなったように見えますので、「フルサイズのレンズと比較する場合には」適しません。
フォーマットの違うレンズを比較する際口径を支配的にする方が正確だからです。
TLMやレンズの収差を無視した場合α99で50mmF1.4 iso200を使用するときNEXで同じ画質を得るためには33mmF1.0 iso100が必要ですが、このNEX側を33mmF1.4 iso200にした場合撮れた写真の露出は同じになりますがS/N比は同じにならないため画質は同等になりません。
これが口径比(F値)ではなく口径を基準にする理由です。
ボケ量は比較に適さないというのはその通りです。
megane
>「48mm f2.7の標準レンズ」っていったいどういう換算でしょうかね
フルサイズ撮像素子のカメラ+48mm F2.7 で撮影した画像と
APS-C撮像素子のカメラ+32mm F1.8 で撮影した画像は
画角とボケ量が等しくなる
ということで宜しいのでは
PPG
ろいさん、
被写界深度でというのが抜けていましたね。自分の場合、フィルムで撮る場合は明るさと被写界深度の両方を考えますが、APS-Cデジタルのときは明るさより35mm換算での被写界深度だけ考えて絞り値を決めることが多いので、他の方もそうだろうと勝手に思い込んでいました。
良吉
>フルサイズ撮像素子のカメラ+48mm F2.7 で撮影した画像
焦点距離とフレームサイズだけ換算して有効口径を換算しないことになりますね。
ぼっこ
X-E1への取り付けを前提にFujinon 35/1.4と比べさせていただきました。
Fujinonのボケ具合が自分好みで、買うならFujinonで得をしたような気分です。
実写の上、決定されることをお勧めします。