- 比較は、カメラの設定はデフォルトで、ベストのクオリティの撮って出しJPEGで行った。この比較に使用した全てのカメラで、我々の非常にシャープなリファレンスレンズを使用している。
- E-M10のISO Low(ISO100相当)とISO200の比較: 拡張の低感度設定は、通常画質の改善が見られずダイナミックレンジも狭くなるが、E-M10は別で、Low ISOでは標準の最低感度であるISO200と比べてディテールがずっと豊富だ(これはE-M1も同じ)。通常、ダイナミックレンジは狭くなるが、十分な明るさでコントラストが穏やかな被写体なら、最大のディテールを得るために拡張のLow ISOを使いたくなるかもしれない。
- E-M5との比較(最低感度): ISO200では解像力、ディテールで全く互角だが、E-M5がデフォルトで若干ノイズリダクションが弱く、シャープネスがいくらか強い。
- EOS 70Dとの比較(最低感度): 70Dよりも小さく低解像度のセンサーにもかかわらず、E-M10のJPEGが、ほぼすべての点で良好に見える。
- X-Pro1との比較(最低感度): 最低感度では富士もオリンパスもとても良好だ。E-M10のディテールが若干鮮明だが、X-Pro1はノイズとシャープニングの不自然さが少なく、より洗練されている。
- D7100との比較(最低感度): 瓶のディテールと解像感は同程度。タイル状の部分はD7100が若干ディテールが良好だが、シャープネスは控えめでそれほどシャキっとしていない。赤い布はニコンがずっと良好で、これはニコンが特に強い部分だ。
- GH3との比較(最低感度): ISO200では似たような結果だが、E-M10がわずかにシャープだ。GH3は色ノイズで後れを取っているが、赤い布の部分はずっと良好だ。
- E-M5との比較(ISO1600): ISO1600でも互角だが、E-M5が若干優っているように見える。どちらもかなりノイズが少なく、まだ多くのディテールが残っている。
- EOS 70Dとの比較(ISO1600): デフォルトのノイズリダクションは若干E-M10が強い。タイル状の部分は若干E-M10が良いが、赤い布の部分は70Dがわずかに優っている(ピンクの布はE-M10がよい)。
- X-Pro1との比較(ISO1600): ここではX-Pro1がノイズが少なくディーテールは良好で、E-M10に全ての比較で優っている。
- D7100との比較(ISO1600): デフォルトのノイズリダクションはD7100が弱く、瓶に強い輝度ノイズが見られる。オリンパスはシャキっとしていてクリーンで、一方、ニコンはよりディテールが豊富で自然に見えるが若干ソフトだ。赤い布の部分はいつものようにニコンが良い。
- GH3との比較(ISO1600): E-M10もGH3もどちらもノイズリダクションの影響が見られるが、シャドーと瓶のディテールでE-M10が若干良好な結果だ。タイル状の部分はGH3の方が鮮明で、布も若干良好だ
- E-M5との比較(ISO3200): どちらも非常に似た結果で、感度の割りにノイズはよく抑えられている。タイル状の部分はまだとても良好だが、布の部分はこの感度ではどちらも厳しい。ここでもE-M5が若干優っている。
- EOS 70Dとの比較(ISO3200): 瓶の部分ではE-M10がノイズが少なく、タイル状の部分のディテールもいくらか優れている。赤い布の部分は70Dが良好だ。
- X-Pro1との比較(ISO3200): 瓶ではE-M10がシャープだが、タイル状の部分と赤い布ではX-Pro1がずっと多くのディテールを維持している。
- D7100との比較(ISO3200): 瓶の部分はE-M10がずっとノイズが少なく、タイル状の部分も鮮鋭度が高く見えるが、D7100は微細なディテールが豊富だ。赤い布の部分はいつものようにニコンが良いが、輝度ノイズが顕著だ。
- GH3との比較(ISO3200): 瓶の表面とピンクの布ではGH3が好ましい。タイル状の部分はE-M10が若干鮮明だが、GH3は細部のディテールが少し良好だ。どちらも赤い布の部分のディテールは失われている。
テキストだけでは分かり辛いと思いますので、元記事の比較サンプルを参照して見てください。E-M10の比較対象は、E-M5とGH3以外は皆センサーの大きなAPS-C機ですが、E-M10はこれらのライバルを相手によく健闘しているという印象です。
拡張感度のISO100は、ISO200よりもディテールが豊富なので、シャッター速度を落としたいケース以外でも使い道がありそうですね。
koala
入門機ながら小さなセンサーでも結構頑張ってますね。
4/3、μ4/3ユーザーとしてはこういった地道な積み重ねで性能向上していくのは嬉しいですね。
まぁ個人的には高感度の使用比率は少ないので、できれば拡張ISOの向上をお願いしたいのですけれど。
エビチリ
ISO Lowがディテール豊富とは驚きですね。しかも一目瞭然。
これはシャドー側の階調に優れるという意味になるので、高感度で健闘してるのも当然かな。
E-M5のファームアップで入ったISO Lowも同じかな?
個人的には、オリンパスはノイズ消し強すぎる印象があるので、NRオフか最弱、シャープネスも弱めにして使っています。
もしかしたら、ISO Lowも、NRオフのような処理になって、ディテール消さなくなってるだけかもしれません。
特級厨師
どの機種も良い結果を出していますね。
もうほとんど差はないかな、という気がします。
ただ・・・μフォーサーズはやはりNRが強いように感じます。
感度3200になると布が平面になっているんですよね。。。
この現象は陰影のディテールもノイズとして均一化してしまっているためですね。
ノイズが消えて一見しただけでは分からないのですが、
そのあたり、APS-Cはやはり余裕がありますでしょうか。
それにしてもX-TRANSだけ格上の写りなのですね。。。
清水
オリンパスの話ではないですが、繰り返しニコンの赤について書いてあるので何かと思って元サイトを見ると、ニコンだけ赤い布?の色分離が際立ってよいのですね。JPEGの処理で何とかなる話とも思えないので、センサーが赤のディテールを保持するようにできているのでしょうか。
NRやシャープネスが妙に弱いことといい、ニコンの画像処理は個性的ですね。