ツァイスTouit 2.8/50Mは最高にシャープなレンズの1つ

LensTip に、ツァイスのAPS-Cミラーレス用のマクロレンズ「Touit 2.8/50M」(Xマウント版)のレビューが掲載されています。

Carl Zeiss Touit M 50 mm f/2.8

  • フォーカスリングは、指掛かりのよい滑らかなゴムで覆われており、とても快適だ。しかし、ホコリや汚れが付きやすく、それが目立つのが欠点だ。フォーカシングはモーター駆動で、最短から無限遠までの回転角は200度を超える。
  • 中央の解像力は開放で既に70lpmmの驚きの値(良像の基準値は40-41lpmm)で、F4に絞ると74lpmmに達する。拍手喝采だ。
  • 隅の解像力は、開放から問題はなく十分に実用的(47lpmm前後)だが、中央ほど素晴らしくはない。隅のピークの解像力は54lpmm(F5.6)で、中央の解像力と比べると驚くようなものではない。
  • このレンズは中央の解像力は開放から実に素晴らしく、絞ったときの解像力はこれまでのレコードを破っている。隅の解像力はあまりパッとしないが、このレンズのとても良好な印象は変わらない。
  • 軸上色収差の補正は完璧ではなく、ピントの後ろ側はわずかに黄色に、前側は緑がかった青になる。この結果は少し意外だ。残念なことに倍率色収差も同様で、開放では心配はないが、絞ったときは素早く増加し、F8からF22では高レベルに近い値になる。私は、逆に絞ったときに倍率色収差が減る方が好みだ。近接撮影時に、大きく絞り込んで輪郭に色が付くのを見たくはないだろう。
  • フォーカスシフトは全く見られない。
  • 歪曲は+0.70%の糸巻き型で良好だが、それにもかかわらずJPEGでは自動補正されており、+0.23%に減少する。
  • 周辺光量落ちはJPEGでは自動補正されており、開放で15%(-0.49EV)で、F4では4%(-0.11EV)の気付かないレベルに改善する。RAWでは開放では48%(-1.86EV)の高い値で、F4でも29%(-0.97EV)でまだ目立ち、F5.6に絞って初めて20%(-0.63EV)の穏やかな値になる。
  • 逆光ではフレアが出るのはまれで、光源がほぼ正確に画面の四隅にあるときにのみフレアが現れる。若干光源の位置を動かせばフレアは消え、コントラストもしっかりとしている。逆光耐性は良い仕事ではないが、厳しく非難されることはないはずだ。
  • AFの作動音は若干聞こえるが、特に煩わしいものではない。AF速度は、無限遠から最短までは0.5秒前後でとても良好だ。通常の撮影ではAFは全く問題ないが、暗い場合や被写体のコントラストが低い場合は、迷ってAFに時間がかかることがある。スタジオのテストでは、AFのミスは1-2%を超えることなく、AF精度はとても良好だ。
  • ツァイスはまたしても最高にシャープなレンズの1つを開発できることを示した。優れた光学系と機械的なクオリティに加えて、よく知られたブランドの名声のために非常に高価になってしまうが、ユーザーはこれに慣れなくてはならないようだ。
  • 良い点: しっかりしたスタイリッシュな鏡筒、中央の見事な画質、周辺部の良好な画質、球面収差が良く補正されている、歪曲が少ない、コマ収差がほとんどゼロ、非点収差が無視できる、正確なAF。
  • 悪い点: 周辺光量落ちが大きい、色収差がもう少し少なければよかった。

 

ツァイスの50mm マクロは、中央は開放からものすごい解像力ですね。周辺部はあまりパッとしないと評価されていますが、周辺部も開放から基準値を余裕で超えているので、中央と比べなければ、これはこれで十分すぎるくらいの性能だと思います。

このレンズはXマウント用とEマウント用が用意されていますが、どちらのシステムにも純正の中望遠の等倍マクロはラインナップされていないので、ソニーユーザーにも富士フイルムのユーザーにも価値のあるレンズになりそうですね。

[お知らせ] スパムコメント対策のため、JavaScriptで処理をするようにしたため、ブラウザのJavaScriptを無効にされている方は、お手数ですがJavaScriptをONにしてからコメントを投稿していただくようお願いいたします。