キヤノンEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM は旧型から大幅に解像力が改善されている

Photozone に、キヤノンの超望遠ズーム「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」のレビューが掲載されています。

Canon EF 100-400mm f/4.5-5.6 USM L IS II - Full Format Review / Test Report

  • 鏡筒は金属製で、400mmまで繰り出した時でもガタつきは全く見られず、造りは素晴らしいクオリティだ。ズームは直進から回転に変わったが、ズームの自重落下を避けるための固さの調整機構は引き継がれている。
  • フォーカスリングとズームリングは非常にスムーズに動く。インナーフォーカスなので、フォーカシングで前玉は回転しない。
  • 何か批判する点があるとしたら、取り外し式の三脚座のマウントプレートが比較的小さいことだ。
  • AFモーターは改善されたリングタイプUSMで、AF速度は極めて速く作動音はほとんどしない。
  • 歪曲は100mmではわずかなタル型(0.8%)で、望遠側では穏やかな糸巻き型(400mmで1.59%)に変わる。歪曲は際立って優れているわけではないが、まずまず良好だ。
  • 周辺光量落ちは、100mmと200mmでは非常に小さい値(100mm開放で0.61EV、200mm開放で0.76EV)だが、300mmと400mmでは1EV前後まで大きくなる。このレンズの周辺光量落ちは、フルサイズでもとても穏やかだ。
  • 解像力は、中央は開放からF11まで(ズーム全域で)素晴らしい値(excellent)だ。周辺部と隅は、(ズーム全域で)容易にとても良好な値(very good)に達する。解像力のピークは200mm前後で、解像力が一番弱いのは当然のことながら400mmだが、それでも400mmではこの種のレンズとしては素晴らしい画質を維持している。
  • テストしたレンズは偏芯は非常に少なかった。像面の湾曲は無視していい大きさだ。
  • 倍率色収差は、100mmでは平均1ピクセルに達するが、それより望遠側の焦点距離では、ほとんど無いに等しい(200-400mmで0.11-0.24ピクセル)。
  • ボケ味は良好で、I 型よりも若干良くなっている。玉ボケは内側がごくわずかにうるさく、そして輪郭が少し目に付くが、まずまず良好だ。II 型は9枚羽根の円形絞りが採用されているので、絞りの形はF11まで現れない。口径食は開放では隅・周辺部で見られるが絞れば改善する。後ボケは非常にスムーズだが、前ボケは後ボケよりもいくらかうるさい。
  • 軸上色収差は、開放でも問題はない。
  • 100-400mm F4.5-5.6 は I 型も良いレンズだったが、II 型は更に良いレンズだ。解像力は大幅に改善されており、中央は完璧なシャープさで、周辺部と隅もとても良好な画質だ。望遠側の色収差の少なさもとても印象的だ。周辺光量落ちは標準的で、歪曲はよく補正されている。ボケは、最高の単焦点には敵わないが、良好だ。
  • 別の最近リリースされた複数の超望遠ズーム(※レビュー最初の方で話が出ているサードパーティー製の150-600mmクラスのズームのことだと思われます)のレビューも近日中に目にすることなるだろうが、少なくとも画質で、それらのレンズが、このレンズと勝負するのは厳しいだろう。キヤノンは今回は全て正しい選択をした。従って、このレンズを大いに推薦する!

 

光学性能の評価は4点(5点満点中)と、旧型の3.5点を0.5点上回る非常に高い評価となっています。解像力はズーム全域で開放から隅まで高い値で、400mmクラスのズームにもかかわらず望遠端でもそれほど落ち込まないのは素晴らしいですね。

旧型と比べると、ズーム全域で解像力はかなり改善されているようで、ここでは先日のlensRentalsのテスト結果よりも良好な結果のように見えます。