ソニーα7 II の手ブレ補正はマグネットとコイルを利用した新しい方式を採用

デジカメWatch に、ソニーα7 II の手ブレ補正システムの話題を中心としたソニー開発陣へのインタビュー記事が掲載されています。

ソニーα7 IIの魅力を高める5軸手ブレ補正

  • α7 II は、α7のサイズ感を維持したまま、5軸のボディ内手ブレ補正ユニットを組み込み、なおかつ、最高4.5段分の手ブレ補正効果を実現することを目標に開発を進めた。
  • Aマウントの手ブレ補正ユニットは、ピエゾを使って2軸のガイドレールに沿って動かす機構を採用しているが、α7 II は、マグネットとコイルによる電磁誘導でセンサーを動かす方式を採用している。
  • 手ブレ補正ユニットをはじめ電気回路や制御も見直し、少しでも消費電力を抑える工夫を凝らすことで、トータルではα7よりも消費電力を抑えることができた。
  • ボディ内手ブレ補正の方が放熱面では不利になるが、動画撮影時でも手ブレ補正をオンにして撮影できることを前提に開発を進めてきた。α7 II では熱の伝導率が高い金属部材を使って、イメージセンサーの熱を逃がせるような設計にしてある。
  • 手ブレ補正機構搭載のEマウントレンズ(一部を除く)装着時には、ピッチとヨーのブレ補正をレンズ側で行い、上下左右のシフトブレと回転ブレの補正はボディ側で行うというように、それぞれの方式の良さを生かしている。
  • 流し撮りについては、従来機種と同様、流し撮りされた方向を自動で識別し、それぞれに応じて最適化された補正制御を行っている。
  • α7 II では、α7に比べ、AFの大幅な性能アップを実現できた。動体の捕捉という観点からいえば、同じシーンを撮影してもα7の約1.5倍ヒット率が良くなっている。ミラーレスカメラは動体撮影に向いていないと思われている人が多いようだが、我々としては、一眼とミラーレスカメラというのはもはや差がないと考えている。
  • (400mm程度の長い焦点距離でもα7 IIのAFの高速性は保てるのか?) 原理的には、従来型位相差AFと比べると、像面位相差AFの方が測距できる幅が狭くなるのが課題。像面位相差AFの弱点を補う技術もあるので、超望遠ズームでどのくらいのAFパフォーマンスが得られるか、という検討は行っている。

 

α7 II の手振れ補正システムは、Aマウント機に搭載されているものとは全く別物のようですね。この手振れ補正システムは、OSS付きのレンズ使用時には、回転ブレとシフトブレの補正に使われるということなので、OSS付きレンズしか持っていないユーザーも恩恵を受けられそうです。

AFはα7 II でかなり高性能化されたようですが、超望遠レンズのAFでは、まだ像面位相差AFには課題があるようですね。