HD PENTAX-D FA 150-450mm F4.5-5.6 ED DC AW はトップクラスの性能

ePHOTOzine に、ペンタックスの超望遠ズーム「HD PENTAX-D FA 150-450mm F4.5-5.6 ED DC AW」のレビューが掲載されています。

Pentax HD PENTAX-D FA 150-450mm f/4.5-5.6 ED DC AW Review

  • 鏡筒は金属とハイクオリティなプラスチックの組み合わせで、造りのクオリティはとても良好だ。防塵防滴仕様で重さは2キロだ。テストに使用したK-3とのバランスはかなり良い。
  • 望遠にズームすると、鏡筒は3インチ程度繰り出す。フォーカシングはインナーフォーカスで、フィルター枠は回転しない。
  • 運搬の際には、ズームは150mmの位置でロックできるが、レンズを傾けると自重落下するので、全ての焦点距離でロックできればよかった。
  • AFは速く正確だ。AF中にはフォーカスリングは回転せず、いつでもマニュアルでフォーカスによる微調整が可能だ。フォーカスプリセットモードも搭載されており、レンズ横のボタンから操作することができる。フォーカスリングは十分な重さがあり、スムーズに回転するので、ピントの微調整も快適に行える。最短撮影距離は2mで、このクラスのレンズとしては標準的。
  • 解像力は、150mmでは中央は開放で既に素晴らしい値(excellent)で、隅はとても良好な値(very good)だ。F8に絞ると、画面全域で際立った値(excellent)になる。
  • 300mm開放では、解像力は画面全域で良い(good)のレベルまで低下するが、絞ると改善し、F8では、全域で素晴らしい値(excellent)になる。
  • 450mmでは、解像力は増し、画面全域で開放からとても良好な値(very good)で、画面全域で信じられないほど均一だ。解像力は、F8に絞るとピークに達する(中央はexcellent、隅はexcellentにわずかに届かない値)。
  • 色収差は150mmから300mmでは良く補正されているが、450mm開放では隅で1.75ピクセルを超える値で劇的に大きくなる。この色収差は、特に周辺部にハイコントラストの被写体があると目に付くかもしれない。
  • 周辺光量落ちは、150mmでは0.4EV、450mmでは0.5EVでよく補正されている。F8以上に絞ると、見た目に均一になる。
  • 歪曲は、150mmで0.6%の糸巻き型、450mmで0.01%の糸巻き型で、非常によく補正されている。歪曲の形は画面全域で均一なので、後処理での補正は比較的用意なはずだ。
  • 逆光では、光源に向かって撮影した場合でもフレア耐性は非常に高く、コントラストも良好に維持されている。
  • 価格は2000ポンドで、これはおおまかに言って他社の同クラスの製品と同程度の価格だ。
  • ペンタックスユーザーは、優秀な望遠ズームを切に求めてきたが、ついにこのレンズで願いがかなった。一見して、このレンズは少し高いように思えるかもしれないが、同クラスの他社製品と同程度であり、そして性能もこの種のレンズとしては期待通りトップクラスだ。このレンズは多くのファンを獲得するだろう。
  • 良い点: 解像力がとても良好、防塵防滴構造、良好な造り、静かなAF、フルタイムマニュアルフォーカス、色収差と歪曲が少ない。
  • 悪い点: 傾けるとズームが自重落下するが150mmでしかロックできない、450mmで色収差(倍率色収差)が大きい。

 

APS-C機のK-3によるテストでは、ズーム全域で隅の落ち込みが全く見られず、望遠端でも高解像力を維持していて、非常に優秀なレンズという印象です。周辺光量落ちや歪曲もとても良好で全く問題ありませんが、望遠端の倍率色収差だけは少し気になるところです。

あとは、フルサイズ機での性能が気になるところですが、APS-Cでは隅でも中央並みの解像力を維持しているので、このテスト結果からすると、フルサイズでも十分な性能が期待できそうです。