ソニーT*35mm F1.4 ZA は極上の単焦点レンズ

Photographyblog に、ソニーの大口径広角単焦点レンズ「Distagon T* 35mm F1.4 ZA」のレビューが掲載されています。

Sony Distagon T* FE 35mm f/1.4 ZA Review

  • 全長は112mmでミラーレス用のレンズとしては比較的大きく、特に広角レンズであることを考えると大きい。630グラムの重量も重い方で、FE55mm F1.8の2倍を超える重さだ。
  • 鏡筒は総金属製で造りのクオリティは見事だ。フォーカスリングはとても幅広く、際立ってスムーズに回転する。フォーカスリングは、最短と無限遠で止まらない。
  • AFは速く正確で、インナーフォーカスなのでフィルター枠は回転しない。AFの作動音は、静かな場所でレンズに耳を近づければ聞こえるが、控えめなもので、30cm離れれば聞こえなくなる。AF速度は、明るい場所では、α7 II に装着した場合で平均で0.4秒で、暗い場所では少し遅くなるだけだ。テスト中にAFが迷うことはなかった。
  • 色収差はほとんど問題はない。テスト撮影では2、3の色ズレの事例が見られたが、ピクセル等倍で見た場合でも無視してよいものだ。
  • 周辺光量落ちは開放では顕著だが、これはこのような大口径レンズでは予想されていたものだ。F2に絞ると周辺光量落ちはかなり目立たなくなるが、状況によってはまだ目に付く。
  • ボケは並外れてスムーズだ。
  • 中央の解像力は、どの絞り値でも素晴らしく高いが、F2からF5.6の間では更に若干シャープさを増す。隅の解像力もとても良好だが、F1.4とF2ではピクセル等倍で見ると色収差が目に付く。これはF2.8で消失し、F5.6で隅は最も解像力が高くなる。
  • 簡潔に言えば、FE35mm F1.4 は極上の単焦点レンズだ。画面全域で高解像度を期待でき、がっかりすることはないだろう。開放では、隅の解像力は中央と比べると少し低いが、色収差と同様にF2.8まで絞ると解消する。
  • 素晴らしい鏡筒の造りとスムーズなフォーカスリング・絞りリングのおかげで、このレンズは使っていて楽しめる。AFはSSMで速く静かで正確だ。最短撮影距離は30cmで、被写体にかなり寄ることができ、融通の利くレンズになっている。
  • 欠点は2つだけあり、1つは630グラムの重さで、これは広角単焦点としては軽い物ではなく、実際α7 II のボディよりも重い。もっと重いのはこのレンズの価格だ。しかし、予算があるなら、このレンズは素晴らしい選択肢だ。

 

解像力も高くボケ味も高い評価なので、大きさ・重さと価格を除けば、欠点の少ない優秀なレンズという印象です。このレンズは開放付近の雰囲気のある描写が得意なレンズのようですが、Photographyblogのサンプルを見る限りでは、遠景も絞ればかなりシャープなので被写体を選ばずに使えそうですね。