ソニーFE28mm F2 は中央は素晴らしい解像力だが隅は絞らないと甘い

ePHOTOzine に、ソニーの広角単焦点レンズ「FE28mm F2」のレビューが掲載されています。

Sony FE 28mm f/2.0 Review

  • 鏡筒は頑丈なプラスチックと金属の組み合わせで、造りとデザインはソニーの中級~プレミアムクラスのレンズとしては標準的。このレンズの重さは200グラムで、軽量コンパクトだ。
  • AFはかなり速く正確だが、開放で撮影する時はフォーカスに注意が必要だ。最短撮影距離は29cmで、それほど寄れないが、フルサイズ用のこのクラスのレンズとしては標準的。
  • フォーカスリングは申し分の無い重さがあるが、最短から無限遠までの回転角が非常に小さく、ピントの微調整は難しい。フォーカシングはインナーフォーカスで、フィルター枠は回転しない。
  • 解像力は、中央は開放からとても良好な値(very good)で、F2.8からF11の間では際立った値(outstanding)だ。隅は開放ではそこそこの値(fair)にしかならないが、絞るとF11まで徐々に改善し、F11では素晴らしい値(excellent)のレベルに達する。
  • 色収差(倍率色収差)はとても高い値で、開放では画面の隅で2.5ピクセルを超える。このレベルの色収差は、周辺部のハイコントラストの部分では目立つかもしれない。絞ると色収差は改善し、F4からF16の間では、1ピクセルを下回る。
  • 周辺光量落ちは、開放では3.25EVで、この種のレンズとしては異例なことにとても目立つ。F5.6以上に絞ると見た目に均一になる。
  • 歪曲はわずか0.175%の糸巻き型で、非常によく補正されている。歪曲の形は画面全域で整っているので、後処理での補正は簡単だ。
  • 逆光ではフレア耐性は高いが、光源を入れて撮影すると、コントラストが顕著に低下する。
  • 価格は390ポンド前後で、大口径の単焦点としては非常にリーズナブルに思える。
  • FE28mm F2 は、ハイレベルな解像力で、比較的軽量コンパクトでそれほど高価ではない。周辺部の解像力と、隅の色収差を改善するために絞らなければならないのは残念だが、全体的な性能は良好だ。このレンズはソニーのフルサイズミラーレス機のユーザーの間で多くのファンを獲得するはずだ。
  • 良い点: 素晴らしい造り、中央の素晴らしい解像力、素早いAF、防塵防滴、それほど高価ではない、歪曲が少ない。
  • 悪い点: 色収差と隅の解像力を改善するためには絞る必要がある。

 

解像力は中央は1段絞ればグラフの天井を突き抜けるほどの値ですが、隅は開放付近ではかなり甘く、絞っても改善が遅いのが気になるところです。あと、開放付近の倍率色収差も少し気になる値ですね。サンプルでは、広角としてはボケ味がなかなかよく、雰囲気のある描写をするレンズという印象です。