パナソニック42.5mm F1.7 OIS は開放から非常にシャープなレンズ

LensTip に、パナソニックの中望遠単焦点レンズ「42.5mm F1.7 ASPH. POWER O.I.S.」のレビューが掲載されています。

Panasonic G 42.5 mm f/1.7 ASPH. POWER O.I.S.

  •  フォーカスリングはモーターによる駆動で、最短から無限遠までの回転角はフォーカスリングを速く回した場合は180度だ。ゆっくりと回すと360度になる。距離目盛りや被写界深度目盛りは無い。フォーカシングでフィルター枠は回転しない。
  • 手ブレ補正は3.7-3.8段分の効果で、これは公称値の4EVよりもわずかに低いだけで、とても良好な結果だ。
  • 解像力は、中央は開放で68lpmmの高い値(良像の基準値は45lpmm)で、実にシャープだ。解像力はF2からF4でピークに達し、このとき77-78lpmmになる。この結果は拍手喝采だ。
  • 隅の解像力は開放からシャープ(49lpmm前後)で、ピーク(F4付近)では70lpmmの非常に高いレベルに達する。隅の解像力に関しても全く不安は無い。
  • オリンパス45mm F1.8との解像力の比較では、オリンパスも非常に高いレベルだが、中央も隅もパナソニックが若干オリンパスを上回っている。
  • 軸上色収差は開放では目に付くが、F2.2-2.5に絞ると完全に解消する。ここでの評価は、肯定的なものだ。
  • 倍率色収差は0.02%から0.04%のほとんど気付かないレベルで、開放で0.06%のオリンパス45mm F1.8よりも若干良好だ。
  • このレンズは、いくらか球面収差の問題があり、若干のフォーカスシフトが見られる。軸上色収差のサンプル画像を見ると、F1.7からF2.2に絞るとピント位置が若干手前に移動しているのが分かる。
  • 歪曲はRAWでは-1.09%で、自動補正のかかるJPEGでは-0.25%に減少する。オリンパス45mm F1.8はRAWでもJPEGでも0.7%だ。
  • 周辺光量落ちは、開放で37%(-1.34EV)で、これはオリンパス45mm F1.8 の21%よりもずっと悪い値だ。F2ではパナソニックは26%(-0.88EV)、オリンパスは15%だ。F2.8以上では周辺光量落ちは無視できる値になる。
  • 逆光では、多くの状況でフレアは出にくいが、絞ったときに最も出やすくなる。逆光耐性の全体的は評価は悪くはないが、オリンパス45mm F1.8 の方が良好だ。
  • AFはGH4との組み合わせでは静かで非常に速い(0.4秒)が、オリンパスE-PL1との組み合わせでは若干遅く(0.6-0.7秒)なる。AF精度に関しては、テストで1度の合焦ミスもなく、全く不安はない。前ピンや後ピンの傾向も無かった。
  • パナソニック42.5mm F1.7 は解像力でオリンパス45mm F1.8に優っているが、その他の項目では勝ったり負けたりで、全体にオリンパスの方が点数を稼いでいるように見える。パナソニックは色収差やコマ収差が良好だが、オリンパスは球面収差、歪曲、非点収差、周辺光量落ち、逆光耐性で優っている。
  • 我々はオリンパス45mm F1.8にエディターズ・チョイス賞を与えたが、パナソニック42.5mm F1.7の性能を見て、パナソニックにも同じ賞を与えないのは不公平だと感じた。
  • 良い点: 小さいがしっかりした鏡筒、中央の見事な画質、周辺部の開放からの素晴らしい画質、軸上色収差と倍率色収差が少ない、歪曲が穏やか、コマ収差の問題が見られない、非点収差がわずか、素晴らしいボケ、高速で静かで正確なAF、効果的な手ブレ補正。
  • 悪い点: いくらか球面収差に関連する問題(フォーカスシフト)がある。

 

このレンズはよくオリンパスの45mm F1.8 と比較されていますが、解像力ではパナソニックが若干優るものの、他の項目ではオリンパスが健闘していて、全体としてはいい勝負のようです。パナソニックは、絞った時にフォーカスシフトが見られるのが若干気になるところですね。