KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8 MFT は歪曲が極めて小さいレンズ

Photozoneに、KOWAのm4/3用の超広角単焦点レンズ「PROMINAR 8.5mm F2.8 MFT」のレビューが掲載されています。

Kowa Prominar MFT 8.5mm f/2.8 - Review / Lens Test Report

  • 鏡筒は金属製で、非常に頑丈な造りだ。マイクロフォーサーズの基準からすると、このレンズは大きく極めて重い。電子接点は無く、AFやボディからの絞り制御、Exifの記録はできない。
  • フォーカスリングはスムーズに回転する。絞りリングは、クリックのあるスチル用のモードと、スムーズに回転する動画用のモードを選択することができる。
  • フィルター枠は、変わった仕様でフードに付いている。フィルター径は86mmなので、ハイクオリティーなフィルターを付けると非常に高価になるだろう。
  • フォーカシングにはフローティングが採用されており、近接撮影時でも最適化されているが、最短撮影距離は20cmで、最大撮影倍率は控えめ(1:12.5)だ。
  • 歪曲が小さいのがKowaの新しいレンズ群の自慢で、実際に歪曲は極めて小さく完全に無視できる値(0.117%)だ。(※電子接点の無いレンズなので自動補正は無し)
  • 周辺光量落ちはF2.8で2EVで、残念ながらあまり関心しない。絞ると改善するが、絞り込んでも周辺光量落ちは1EV以下にはならない(F11で1.09EV)。
  • 解像力は、開放では中央は既にシャープで、周辺部もかなり良好だが、隅は甘い。F4に絞ると、画面全域で解像力は増し、中央は際立った値(outstandinng)で、周辺部はとても良好な値(very good)、隅も良好な値(good)になる。解像力のピークはF5.6とF8で、F11以上では回折の影響が見られる。このレンズの解像力は優秀だが、パーフェクトではない。
  • 倍率色収差は1ピクセル前後で、わずかに目に付くが、心配は無い。
  • このレンズの価格設定は残念がらかなり高価で、レンズの性能は良好だが、期待には少し届かない。このレンズは中央は素晴らしいクオリティで周辺部もシャープだが、隅は開放では全く甘く、F4(F5.6がベター)に絞るのがいい。紛れも無く素晴らしいのは歪曲が無いことで、これはこれまでで測定したレンズの中で(電子補正のレンズは除いて)ベストかもしれない。

 

光学性能は5点満点中3点で、良好な評価となっています。このレンズは、換算17mmの超広角レンズで、電子補正を一切使用していないにもかかわらず、歪曲がほとんど無いのは素晴らしいですね。解像力は、開放時の隅だけはかなり低い値ですが、絞ればすぐに改善するので大きな問題はなさそうです。サンプルでは、超広角にもかかわらず建築物がまっすぐに写っていてとても気持ちがいい描写ですね。