・Panasonic Lumix G Vario 12-60mm f/3.5-5.6 Asph. Power O.I.S. Review
- このレンズはとてもコンパクトで、テスト機のGX8とのバランスは良好だ。重さはわずか210gしかない。鏡筒はハイクオリティなプラスチック製で、これが軽量化に貢献している。
- AFは非常に速く、迷うこと無く合焦する。
- 解像力は12mmでは、中央は開放からF5.6まで際立った値(outstanding)で、F8とF11でも素晴らしい値(excellent)だ。隅は中央ほど高いレベルではなく、開放からF8まではとても良好な値(very good)で、F11では良好な値(good)になる。
- 25mmの解像力は、中央は開放からF8まで素晴らしい値(excellent)で、F11とF16ではとても良好な値(very good)だ。隅は開放からF11まではとても良好な値(very good)で、F11とF16ではそこそこの値(fair)だ。
- 40mmの解像力は中央は、開放からF11までとても良好(very good)で、隅もそれほど大きな違いはなく、開放からF11でとても良好な値(very good)だ。
- 60mmの解像力は、中央も隅もF5.6からF11でとても良好な値(very good)で、望遠端では画質の均一性が高い。
- 歪曲は12mmで-1.45%のタル型で、コンパクトなズームとしては素晴らしい結果だ。60mmでは+0.0518%の糸巻き型で、実質的にゼロだ。
- 倍率色収差は、広角端では中央は良好で、隅はそれよりも大きな値になるが、それでもなおかなり素晴らしい値だ。望遠端では、倍率色収差はほとんどゼロだ。
- 全体としては、このレンズは広角側が強く、望遠側にズームするに従って緩やかに解像力が落ちていく。隅は中央と同等にはならないが、望遠端では均一性が高くなる。広角端の中央の解像力は際立っており、色収差と歪曲は極めて少ない。
- 手ブレ補正は、およそ2~3段分の効果があるようだ。
- ボケは若干うるさいが、不快ではない。望遠端では若干ソフトな描写になるので、ボケ味がよくなる。
- 12-60mmはパーフェクトなレンズではないが、非常に融通の聞くレンズだ。歪曲や色収差の少なさは実に素晴らしく、中央の解像力は開放から際立っている。このレンズは、理想的な小型軽量の旅行用レンズのように思える。
- 良い点: 歪曲が非常に少ない、色収差が良く補正されている、中央の高い解像力、高速で正確なAF、軽量コンパクト、良好な逆光耐性、防塵防滴。
- 悪い点: 隅の甘さ、ボケが若干うるさい、最初にテストした個体の性能が悪かった。
以前のレビューでは、全体的に解像力がかなり低めでしたが、新しい個体のテストでは見違えるほど改善していて、これなら全く問題の無い性能と言ってよさそうです。
なお、元記事のサンプル画像は以前のレビューから差し替えられていないようなのでご注意ください。
H.T
発売直後で個体差が激しいのですかね。
パナ製品は発売から少し経てば大きく値段が下がりますし、すぐには手を出しづらい印象です。
atata
個体差大きいのは「ハズレ」が当たったら困りますね〜
HH
パナソニックではなく他社のレンズでハズレと思われる
レンズを引き当ててしまったことがあります。(16万円ほどのレンズです)
ハズレでもメーカーに異常と認めてもらえれば問題ないのですが、
私の場合は規格内という判定でそのまま返されたことがあります。
出荷された製品の故障率が高い分は自分としてはメーカーに交換してもらえる分、怖くないのですが、問題は規格として正常の範囲のピンからキリの範囲が異常に広いものがあるのが一番怖いです。
メーカーのHPに掲載されるMTFは理論値だったり優良個体のものを
掲載しているとおもいますが、自分的には「最低これくらいの解像を保証します」の閾値として判断できるMTFなりサンプル画像なりを
掲載してほしいと思います。
フォーリナー
個体差が大きいのは困りものですね。同じ値段を払ったのに性能が低いものを掴まされたら目も当てられない。
こういった事例が多いようではメーカーへの信頼感を損なうと思うのですが、メーカーはどう考えているのでしょうかね。
hiro
だったら、半年位経ってから買えば、品質が安定して安心か?と言っても、その時手に入るのが初期生産ロットの物かどうかは全く判らないので、ソレもあてになりません。
これだけ差があると、運が悪いと大変ですね。
ブローニー
私の買った12-60も外れでした。
内部のレンズユニットが外れて遊んでいるのか、1カ所の隅が異常に悪かったり、何でもなかったり、遠景の右だけピントが合い、左がぼけていたり・・・。まるでティルトレンズです。
早速交換を申し入れ、近日中に届く予定ですが、今度はどうか。
もう少し丁寧に作ってほしいな。
通りがかり
メーカー公表のMTFは理論値なので、量産品の平均光学性能はかな
り下がるでしょう。最近のデジカメWatchなど、遠景で中央から四隅まで等倍チェックの実践的かつ厳しいレビューをしており、実写性能で大変参考になりますが、これも貸し出しの選別優良固
体でしょうからねぇ。
比較的設計値通りの優良固体と、片ぼけや解像不良ありの基準ラインギリギリの外れ固体とでは別物と言って良い差が出てきますから「企画範囲内です」では困りますね。
襤褸猫
Lensrentalsでも前にシグマの24-35mmF2の1個テストがイマイチなのを再テストして、結局10個平均の値(ばらつき範囲も)で示すようになりましたね。
5倍ズームなので光学的にシビアな部分があるのでしょう。
褒められる事では無いですが、今どきの高性能を狙ったレンズではどうしても起きてしまいますね。それを避けるために一定MTF以上のみとすると今度は歩留まりが悪化してレンズの値段が跳ねあがりますし、メーカーとしては痛し痒しです。