LAOWA STF 105mm F2 は申し分ない解像力でボケも素晴らしい

photozoneに、LAOWAのフルサイズ一眼レフ用のSTFレンズ「STF 105mm F2」のレビューが掲載されています。

Laowa 105mm f/2 STF - Review / Lens Test - Analysis

  • クオリティに関しては懐疑的に思っている人もいるかもしれないが、鏡筒の造りは実に素晴らしく、フォクトレンダーのレンズと同程度の品質だ。
  • 鏡筒は総金属製で、フォーカスリングは非常にスムーズに回転する。鏡筒はフォーカシングで繰り出さず、フィルター枠も回転しない。
  • このレンズには2つの絞りリングがあり、1つは通常の絞りリングで、もう1つはT/3.2からT/8までの絞りを設定するためのTリングで、このリングで14枚羽根の2つ目の絞り羽根を制御する。
  • 完全なマニュアルレンズなので、カメラからの絞りのコントロールはできず、EXIF情報も記録されない。
  • 歪曲は0.15%のタル型で、無視できる値だ。
  • 周辺光量落ちは開放で1.7EVで、極端に大きくはないが、はっきりと目に見える。この値は中望遠レンズとしては標準的だ。F2.8に絞れば周辺光量落ちはかなり改善(0.83EV)し、F4以上ではほとんど解消する。
  • 解像力は中央と中央付近は、開放から極めて高い値で、周辺部もとても良好な値だが、隅は若干ソフトだ。F2.8に絞ると、中央と中央付近はズバ抜けた解像力になり、隅もシャープになる。これまでに多くのレンズが50MPの5Ds Rによる解像力テストで苦しんでいるが、このレンズは申し分ない結果を残している。
  • 倍率色収差は、周辺部で平均0.6ピクセル前後で非常によく補正されている。
  • 軸上色収差は開放では目立つが、絞れば改善し、F4以上ではほとんど解消する。軸上色収差のテストで、絞るとピント位置が若干後ろに移動している(フォーカスシフト)のが見て取れるが、これは比較的小さく、実写では近接撮影時以外では心配はいらないだろう。
  • このレンズはアポダイゼーションフィルターを採用してボケに最適化されたレンズで、実写でもボケ味は、少なくとも開放では素晴らしい。開放では玉ボケに縁取りが全く無く、玉ボケの内部も非常にスムーズだが、(通常の絞りで)絞ると玉ボケに縁取りが現れる。Tリングで絞った場合も、正直言ってボケに大きな差は見られない。後ボケは非常に滑らかだが、前ボケは少しボケ味で劣る。
  • 逆光には弱く、特に光源が画面近くの外側にある場合にそれが顕著だ。正直に言って、他の多くの中望遠レンズよりも逆光では苦しい。
  • このレンズは、STFの機能を無視したとしても実に素晴らしい性能だ。これまでの5Ds Rによる他のレンズのレビューと比較すれば、LAOWAがどれだけ良い結果か分かるだろう。ボケは開放時は本当に素晴らしく、玉ボケも背景のボケも実に滑らかだ。
  • フルマニュアルのレンズだが、スムーズなボケが欲しいなら検討する価値はあるだろう。価格は699ドルで、昔ながらの100mm F2に比べると高いと感じるかもしれないが、このレンズは昔ながらのレンズではない。

 

5Ds Rのテストでは、周辺部の解像力で苦戦しているレンズが多い中、LAOWAの105mm F2は開放からしっかり解像していて、実に素晴らしい性能ですね。ボケは開放時はエッジが全くなく非常に滑らかですが、1段絞ると通常のレンズとそれほど変わらないように見えます。

このレンズは、価格もそれほど高くないので、ソニーと富士フイルム以外のユーザーでSTFを使ってみたい方には、面白い存在になりそうですね。