EOS 5D Mark IVとライバル機種との画質の比較レビュー

Imaging Resource に、キヤノンEOS 5D Mark IV と5D Mark III・D810・K-1・α7R II とのJPEGでの画質の比較レビューが掲載されています。

Canon 5D Mark IV - Image Quality Comparisons

  • 最低感度の5D Mark IIIとの比較: 5D3はとても良好な画質だが、全体的な画質は5D4が明らかに有利だ。5D4は細部がより解像している。ノイズはどちらの機種も非常に少ないが、フラットな部分の輝度ノイズは若干5D4の方が多い。色は、5D4の方が5D3よりもオレンジ色から黄色へのシフトが少ない。
  • 最低感度のD810との比較:D810の36MPの画素数は、最低感度では大きなアドバンテージがあり、D810の方がずっとディテールが豊富だ。D810はローパスレスで5D4はローパス付きであることも、両機のシャープさが異なる原因となっている(デフォルトのシャープネスもニコンの方がより強い)。ノイズは最低感度がISO64と低いにもかかわらず、D810の方が若干多く、加えて色再現は全体的にキヤノンの方が正確だ。
  • 最低感度のK-1との比較:D810と同じ36MPのK-1も最低感度では5D4よりもディテールが豊富だ。K-1はデフォルトでは、シャープネスとコントラストがD810や5D4よりも低目に設定されている。D810同様にK-1も5D4よりも若干ノイズは多い。色再現はここでもキヤノンの方が正確だ。
  • 最低感度のα7R IIとの比較:α7R II は42MPで、ディテールは目立って優れている。画質は5D4よりも、カリカリっとしているがD810ほどではない。ソニーのデフォルトのシャープネスのかけ方は5D4やD810よりも洗練されている。ノイズはここでは5D4の方が少なく、色再現も5D4の方が正確だ。
  • ISO6400の5D Mark IIIとの比較:全体的なシャープさとコントラストは同程度だが、5D4の方がディテールが豊富でノイズが少ない。これは特に、サンプル画像のボトルの背後のシャドー部で見て取れる。
  • ISO6400のD810との比較:ピクセル等倍の比較ではD810の方が輝度ノイズも色ノイズも明らかに多く、同サイズにリサイズしてもD810の方がノイズが多い。しかし、ディテールはD810が5D4よりもずっと豊富で、5D4はとてもソフトでディテールが不鮮明になっている。
  • ISO6400のK-1との比較:K-1も5D4よりもディテールが豊富だが、輝度ノイズは同サイズにリサイズしても、5D4よりもずっと多い。K-1は5D4と比較して非常にノイズの粒子が目立つ。
  • ISO6400のα7R IIとの比較:α7R II も5D4よりディテールが豊富だが、シャドー部に不自然な斑点状のノイズが見られる。ボトルの輪郭の部分の鮮鋭度は、5D4との違いが顕著だ。
  • 5D4の画質は低感度では5D3をしのいでいるが、他のフルサイズ機にはディテールで及ばない。色再現は5D4が優れている。高感度(ISO6400)では5D4は5D3よりも全体的な画質で勝っており、ノイズの少なさでは全ての機種の中でベストだ。しかし、ノイズリダクションが強くディテールが失われている。

 

5D Mark IVは、5D Mark IIIとの比較では、ほとんど全ての部分でリードしているようですが、36MPや42MPのローパスレス機との比較では、やはりディテールの描写では敵わないようですね。

高感度ノイズは5D4が非常によく抑えられていて全機種中トップですが、一方でノイズリダクションによるディテールの喪失も目立つようです。

これらはJPEG撮って出しによるテスト結果なので、RAWの比較では、また結果は変わってくるかもしれませんね。