富士フイルムはX-H1で一眼レフユーザーからの移行を期待している

DPReviewに、富士フイルムプロダクトマネージャーの主にX-H1に関するインタビューが掲載されています。

Fujifilm interview: 'We want the X-H1 to be friendly for DSLR users'

  • (以前に富士フイルムは、Xシリーズではイメージサークルが小さいために、ボディ内手ブレ補正は不可能だと言っていたが?)ハードとソフトの両面で手ブレ補正システムの開発に2~3年かけており、必要なイメージサークルはカバーすることができている。最も重要なのは精度で、我々はミクロンオーダーの精度を達成していたが、課題はボディ内手ブレ補正でこの精度を維持することだった。
  • (他のレンズよりもボディ内手ブレ補正の効果が高いレンズがあるが、イメージサークルが大きいためなのか?)その通りだ。35mm F1.4が最も手ブレ補正の効果が高い。しかし、OIS非搭載の他の全てのXFレンズでも、5段分の補正効果が得られる。
  • (ハイエンド動画機能の要望は?)多くの動画作家から指摘があり、彼らの多くが、ボディ内手ブレ補正と、F-logのカメラ内録画を必要としていた。
  • (X-H1発表後の動画作家の反応は?)非常に良好だ。彼らは200Mbpsの内部録画とEterna使用時の12EVのダイナミックレンジをとても気に入っているようだ。
  • (ゼブラなど、動画機能でいくつか欠けている機能があるが?)正直に言って、ハードウェアの制約でゼブラ機能は追加できなかった。画像処理エンジンが対応していない。
  • (F-Log記録には8bitで十分か?)10bitのカメラも市場にはあるが、録画のプロセスを簡単にするためにEternaを使用することを勧めている。我々は8bitでも十分良好な画質が得られると考えている。
  • (X-H1はスチル写真家と動画作家のどちらに売れると思うか?)我々は両方をターゲットにしている。X-H1は動画の性能を大幅にアップグレードしたが、スチルの性能も改善しており、特に暗所のAF性能と動体追尾性能を改善している。また、フリッカー低減機能も追加している。画像処理エンジンはX-T2と同じだが、AFのアルゴリズムが新しいものになっている。X-H1はF11の位相差AFにも対応し、100-400mm+2倍のテレコン使用時でも位相差AFが可能で、ピントの的中率はX-T2より遥かに高い。動体追尾中のズーミングでの安定性も改善している。
  • (X-H1はX-T2よりもずっと大きくなっているが、フルサイズ機へのアドバンテージが無くなるのでは?)プロは概して大きなカメラにより寛容で、また、X-H1は一眼レフと較べるとそれほど大きくはない。プロユーザーからは、より大きなカメラのリクエストがあり、より大きなグリップと、頑丈なボディの要望があった。
  • (ボディが大きくなると放熱が楽になる?)その通りだ。大きなボディで放熱は有利になる。2つの大型の銅製ヒートシンクを採用した新しい冷却システムのおかげで、4Kの録画時間はX-T2よりも50%伸びている。
  • (GFXの技術はX-H1に採用されている?)いくつかの操作性の改善が盛り込まれている。上面の液晶やツインコントロールダイヤルなどのおかげで、一眼レフのユーザーがXシリーズに移行してくれることを期待している。我々は、X-H1を一眼レフを使っているフォトグラファーにフレンドリーなカメラにしたい。

 

プロやハイアマからの大きなサイズのカメラの要望は相当多かったようで、それに応えたのが、今回発売されたX-H1のようですね。

X-H1では、動画の強化が目玉の1つですが、スチルも負けず劣らずX-T2から相当進化しているようなので、スチルのユーザーにも魅力的なカメラになりそうです。上面液晶を採用するなど、富士フイルムはX-H1で、一眼レフのユーザーの取り込みを狙っているようですが、成功するのかどうか注目したいところですね。