キヤノンEF70-200mm F4L IS II USMはズーム全域で見事な性能

ePHOTOzine に、キヤノンの新しい望遠ズーム「EF70-200mm F4L IS II USM」のレビューが掲載されています。

Canon EF 70-200mm f/4L IS II USM Lens Review

  • 最短撮影距離は1m、最大撮影倍率は200mmで0.27倍で、クローズアップ撮影にはとても便利だ。
  • フォーカスリングには適切な重さがあり、非常に滑らかだ。フォーカシングはインナーフォーカスで、フォーカスリングはバイワイヤ(モーター駆動)ではなく、カメラの電源がOFFでも動作する。フォーカスリングには距離目盛りと赤外指標はあるが、被写界深度目盛りはない。
  • ズームリングは滑らかだが十分な重さがあり、意図せずに動いてしまうことはない。
  • AFは静かで、速く正確だ。動体撮影のヒット率は非常に高い。
  • 2倍と1.4倍のテレコンにも対応しており、どちらのテレコン使用時でもAFは動作するが、2倍のテレコン使用時はカメラがF8のAFに対応している必要がある。
  • このレンズのエルゴノミクスは見事で、操作性に欠点は見られない。手ブレ補正の効果も非常に高い。
  • 解像力は、70mmでは中央も隅も開放からF8まで素晴らしい値(excellent)で、中央と隅の均一性は称賛に値する。

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  • 100mmの解像力は、中央はF4からF11まで素晴らしい値(excellent)で隅も中央とほとんど変わらない。

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  • 135mmの解像力は、中央はF4からF11まで素晴らしい値(excellent)で、隅もこれに近い値だ。

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  • 200mmの解像力は、中央はF4からF11まで素晴らしい値(excellent)で、隅はF4ではとても良好な値(very good)、F5.6からF8では素晴らしい値(excellent)だ。このレンズは、ズーム全域で見事な性能だ。

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  • 倍率色収差はズーム全域で極めて良く補正されている。中央は全域でほとんどゼロで、隅は200mmで少し大きくなるが、このクラスのライバルより遥かに優秀だ。
  • 歪曲は70mmで-1.57%のタル型、200mmで+1.94%の糸巻き型でこのカテゴリのズームとしては良く補正されている。
  • フレアは、かなり厳しい逆光でも見られず、問題はない。
  • ボケは非常に滑らかで、後ボケは魅力的だ。
  • 手ブレ補正は公称5段分の効果で、非常に高い確率でこの効果が得られており、公称値は妥当な値だ。極めて遅いシャッタースピードで非常にシャープな画像が得られるのは、驚くほどのアドバンテージだ。
  • 価格は1299ポンドで、近接性能や手ブレ補正の性能向上を考えれば妥当な価格だろう。70-200mm F4L IS IIは、70-200mm F2.8クラスのレンズに比べて低価格で携帯性に優れており、深度が深い(ボケが小さい)ことの影響は小さく、魅力的な立ち位置のレンズだ。
  • 良い点:軽量コンパクト、全域で素晴らしい解像力、フレアが出ない、歪曲が小さい、色収差が少ない、寄れる、5段分の効果の手ブレ補正、素晴らしいエルゴノミクス、ハイクオリティな造り。
  • 悪い点:旧型よりも価格が上がったこと。

 

EF70-200mm F4L IS II は、光学系はコーティング以外は基本的には旧型から受け継いでるはずですが、高画素機の5Ds R によるテストでもズーム全域で開放から極めて高い解像力で、非常に優秀な性能ですね。旧型でよく指摘されていた逆光耐性も改善されているようです。