タムロン「70-210mm F/4 Di VC USD」はズーム全域で素晴らしい性能

ePHOTOzine に、タムロンの望遠ズーム「70-210mm F/4 Di VC USD」のレビューが掲載されています。

Tamron 70-210mm f/4 Di VC USD Review

  • 重さはニコン用は850グラム(キヤノン用は860グラム)で、焦点距離の割りに軽量でコンパクトに感じる。鏡筒の全体的な造りは素晴らしい。
  • ズームリングはズーム全域で均一で滑らかに動き、十分な重さがあるので意図せずに焦点距離がかわることもない。ズーミングはインナーズームで、レンズの全長は変わらない。
  • AFはキビキビと動き、正確だ。
  • 最短撮影距離は0.95m、最大撮影倍率は0.32倍で、花などの接写に有用だ。
  • 解像力は、70mmでは中央は開放からF16まで素晴らしい値(excellent)で、隅は開放ではとても良好な値(very good)、F5.6からF11では素晴らしい値(excellent)だ。

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  • 100mmでも中央は70mmと全く同じで、開放からF16まで素晴らしい値(excellent)だ。隅は、開放とF5.6ではとても良好な値で、F8とF11では素晴らしい値(excellent)だ。

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  • 135mmでは、ここでも中央は開放からF16で素晴らしい値(excellent)だ。隅は開放からF8ではとても良好な値(very good)で、F11では素晴らしい値(excellent)だ。

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  • 210mmでは中央は開放からF16まで素晴らしい値(excellent)で、隅は開放からF16でとても良好な値(very good)だ。

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  • 望遠ズームの望遠端では解像力の低下が見られることが多いが、このレンズは210mmでも素晴らしい解像力を維持しており、解像力の低下は非常に少ない。解像力に関しては、最小絞りのF32を除けば、このレンズはズーム全域で素晴らしい性能だ。
  • 倍率色収差は、中央も隅もズーム全域で非常に良く補正されている。
  • 歪曲は、70mmで-1.22%のタル型、100mmでは+0.32%の糸巻き型、135mmでは+1.06%の糸巻き型、210mmでは+1.59%の糸巻き型で、非常に良く補正されており問題はないだろう。
  • フレアはテスト撮影中にはほとんど見られず、問題はなかった。
  • ボケは滑らかで、ポートレートや花の撮影に理想的だ。
  • 手ブレ補正は公称4段分だが、実写では5段分の効果があった。
  • このレンズはF2.8のズームに比べると軽量コンパクトで、性能は素晴らしく、使い勝手も際立っている。そして価格もとても手頃だ。
  • 良い点:軽量コンパクト、素晴らしい解像力、フレアが見られない、歪曲が良く補正されている、色収差が非常に少ない、寄れる、5段分の効果のVC、素晴らしいエルゴノミクス、ハイクオリティな造り、素晴らしい価格。
  • 悪い点:鏡筒のスイッチが意図せず動きやすい。

 

このレンズはズーム全域で開放から高解像力で、色収差も少なく、スタジオ内のテストでは全体的にとても優秀ですね。加えて実写ではボケがとても綺麗で、また価格も安価なので、かなり魅力的なレンズに仕上がっているという印象です。タムロンの70-210mm F/4 VCは、このクラスでは人気のレンズになりそうですね。