タムロンSP85mm F/1.8 Di VC USDは開放から高画質で弱点の少ないレンズ

OpticalLimits に、タムロンの中望遠単焦点レンズ「SP85mm F/1.8 Di VC USD」のレビューが掲載されています。

Tamron SP 85mm f/1.8 Di VC USD - Review / Test Report

  • 鏡筒の造りは非常にしっかりとしていて、デザインも魅力的だが、表面の滑らかな仕上げは傷が付きやすいので、あまり好きではない。
  • 防塵防滴については公式には何も述べられていないが、シーリングが施されている。
  • フォーカスリングは滑らかに動くが、ゴミが付きやすい。フォーカシングでレンズの全長は変わらない。
  • AFは静かでまずまずの速いが、キヤノンのレンズの方が速い。AF精度はフォーラムでは少々議論があったが、我々の実写テストでは全く問題は見られなかった。
  • 手ブレ補正は公称で3.5段分の効果がうたわれているが、実写でも同様の効果のように見える。
  • 歪曲は0.57%のわずかな糸巻き型だ。
  • 周辺光量落ちは開放で1.9EVで、この種のレンズとしては平均的だ。F2.8以上に絞れば、周辺光量落ちはほとんど解消する(F2.8で0.35EV)。
  • 解像力は50MP機によるテストでは、中央は開放からとても良好な値(very good)で、周辺部と隅は良好な値(good)だ。F2.2に絞ると中央は素晴らしい値(excellent)に、周辺部と隅はとても良好な値(very good)になる。解像力のピークはF4で、このとき中央は際立った値(outstanding)で周辺部もそれに近い値、隅はとても良好な値(very good)になる。このレンズは、50MP機によるテストでも非常にシャープだ。

tamron85mmf18vc_mtf.jpg

  • 像面の湾曲は小さい。
  • 倍率色収差は、平均0.6ピクセルの非常に低い値だ。
  • 玉ボケは少し縁取りが見られ、明るい部分には若干紫の色が付く。開放では(口径食のために)玉ボケが円形になる範囲はかなり狭いが、絞れば改善する。後ボケは滑らかだが、前ボケは輪郭が固くそれほど良くはない。
  • このレンズは、弱点はとても少なく説得力のある性能だ。中央の画質は開放から非常に良く、隅でさえ良好だ。ボケは後ボケはとても滑らかだが、前ボケは荒く、玉ボケは口径食の影響で周辺部に行くとすぐに円形が崩れる。価格はF1.8のレンズとしてはかなり高価だが、手ブレ補正にはそれだけの価値がある。大いに推薦する!

 

光学性能の評価は50MP機のテストで4点(5点満点中)、21MP機のテストで4.5点で極めて高い評価となっています。厳しい評価が出ることが多い50MP機の解像力テストでも、このレンズは余裕がありますね。ボケは、玉ボケは若干口径食が目立つようですが、後ボケはとても綺麗という印象です。