発売前のカメラのグランプリ受賞は大いに疑問

BCN+Rに、デジタルカメラグランプリの選考に疑問を呈する記事が掲載されています。

発売前のカメラがグランプリ受賞? 消費者不在の「賞」に意味はあるのか

  • ニコン Z 50が「デジタルカメラグランプリ2020」において、最高位となる総合金賞<ミラーレス>を受賞したが、このZ 50は、発売前の製品。まだ具体的な発売日すら決まっていない。ユーザーが店頭で実機を触る機会を待たずに「総合金賞」を受賞した、という知らせに大いに疑問を感じた。あたかも人気のある商品のように発売前から喧伝するのは、消費者を惑わすことにならないのか。
  • 担当者によれば、「過去にも、発売前の製品が金賞を受賞したこともある。グランプリは店頭を重視しており、量販店がこれから売りたいモデルをおすすめするもの。これを買っとけば失敗はない、という視点の賞だと受け止めて欲しい」と話す。
  • ある業界関係者は、「選考の過程が見えにくく、本当にフェアに選定されているのかは疑問だ。業界ではほとんど重視されていない賞だが、消費者を惑わすことになりかねない」と警鐘を鳴らす。専門家の目で消費者に勧める製品を選ぶというコンセプトは「アリ」かもしれない。
  • しかし、一番厳しい目は消費者の購買行動そのものだ。市場の洗礼を受ける前に専門家だけで製品の序列を決めてしまうことには、やはり大きな疑問が残る。こうした消費者不在のグランプリを容認してしまう姿勢そのものが、現在のカメラ市場の縮小を招いているのではないだろうか。

 

確かに発売日未定で、まだ評価が全く定まっていないカメラがグランプリ金賞になってしまうのは、消費者不在という気はします。

グランプリの選考基準が、担当者が言うように「量販店がこれから売りたいモデルをおすすめするもの」ということなら、発売日未定の製品でも問題はないのかもしれませんが。