ニコン「Z 58mm f/0.95 S」は並外れた性能のレンズ

ePHOTOzineに、ニコンの大口径標準単焦点レンズ「Z 58mm f/0.95 S」のレビューが掲載されています。

Nikon Nikkor Z 58mm f/0.95 S Noct Lens Review

  • フードは82mmのフィルター枠にねじ込む方式で、バヨネット式でないのは残念だが、このフードは、レンズのラインとピタリと融合して美しい。
  • フォーカスリングは極めて大きく、とても滑らかに動く。フォーカシングで内側の鏡筒は伸びるが、レンズの全長は変わらない。最短撮影距離は0.5m、最大撮影倍率は0.19倍で、ポートレートのクローズアップショットが可能だ。
  • 解像力は実に見事だ。中央は開放のF0.95からF8まで際立った値(outstanding)で、F11では素晴らしい値(excellent)だ。隅の解像力はF0.95で素晴らしい値(excllent)で、F1.2からF8では際立った値(outstanding)、F11では素晴らしい値(excellent)になる。

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  • 倍率色収差は、中央ではほとんど見られず、隅も中央とそれほど大きな差ではない。ここでも極めて良好な結果だ。
  • 歪曲は-0.08%のタル型で、ほとんどまっすぐだ。歪曲の補正の点では、マクロレンズに匹敵する。
  • ボケは実に素晴らしく、玉ボケの描写は称賛に値する。
  • 逆光ではコントラストの低下やゴーストは見られず、逆光耐性は概ね良好だ。懸命にチャレンジすれば、サンプル画像のようなゴーストを出すことはできるが、これは一般的な状況ではなく、実写で問題が出ることはほとんどない。
  • 周辺光量落ちは予想通り開放では顕著(F0.95で-2.4EV)だが、これは実写では(絵作りに)有用で、必ずしも欠点ではない。F1.2では-1.9EV、F2からF11では-1.6EVで、全体的に十分に許容範囲内だ。
  • このレンズは間違いなく並外れた性能だ。価格は8299ポンドで、標準レンズとしてはものすごい値段だが、ライカのNoctilux-M 50mm F0.95は9100ポンドだ。
  • Z 58mm f/0.95 S は最高レベルのクオリティを持つ驚くべきレンズだ。しかしながら、(口径が小さくてよければ)それほど性能の劣らない多くのレンズが存在し、F1.4のレンズでも選択肢は大幅に広がる。これらのレンズはZ 58mm f/0.95 と比べてわずかな値段だ。58mm f/0.95の強みは明確で、非凡な性能と高品質な造り、気品のある玉ボケそして美しいボケだ。
  • 私のように物憂げに見ているだけで、購入する余裕のない写真家もいると思うが、それでもなお、このレンズはエディターズチョイスに選ばなければならないだろう。
  • 良い点:際立った解像力、色収差がほとんど無い、素晴らしいフレア耐性、素晴らしいハンドリング、鏡筒の造り、L-Fnボタンのカスタムファンクション、気品のある玉ボケ、歪曲がほぼ無い、美しいボケ。
  • 悪い点:極めて高い価格、重さ、ねじ込み式のフード。

 

Z 58mm f/0.95 S は超大口径レンズにもかかわらず、開放から画面の隅まで驚くほどの高解像力で、加えて色収差や歪曲も完璧に補正されているものすごい性能のレンズという印象です。開放では非常に甘かった昔のF1.0クラスの大口径レンズとは、全く別物ですね。