オリンパス「E-M1 Mark III」はマイナーチェンジだが追加された新機能は革新的で素晴らしい

ePHOTOzineに、オリンパスOM-D E-M1 Mark III のレビューが掲載されています。

Olympus OM-D E-M1 Mark III Review

  • SDカードスロットは上部だけがUHS-II対応だが、オリンパスによると、下部のスロットもUHS-II対応にするには、より大きなボディが必要になり、ボディを再設計する必要があるということだ。
  • AFは引き続き121点位相差AFだが、新しい画像処理エンジンの採用やアルゴリズムの改善で、顔や瞳をより的確に検出できるようになっている。動体追尾も改善されている。
  • AFは高速できびきびしていて、素早く撮影することができる。多くのケースで、コンティニュアスAFの的中率は良好だったが、追尾している被写体からいったんピントが外れると、一連の撮影の最後までロックしないままになってしまうことがあった。
  • ボディはE-M1 Mark II にそっくりで、大きなグリップの採用でホールディングは非常に快適だ。フォーカスポイントの選択が簡単にできるジョイスティックの採用も歓迎されるところだ。
  • メニューのコントロールパネルが更新され、よりシンプルなものになっているが、それでもまだメインの設定メニューは非常に長く、色分けもされていないので、目的の設定を見つけるのには時間がかかるかもしれない。
  • EVFと液晶モニタはMark II と同じままで、最近の他社のカメラほど高解像度ではないが、色再現はどちらも非常に良い。
  • 高感度は、デフォルトの設定ではISO1600/3200でティテールが失われ始めるが、ノイズリダクションの設定をLowに変更すると、高感度性能が良好なままディテールも改善される。ただし、RAWから処理する方が更に良い結果が得られる。高感度ノイズは、E-M1 Mark II と比べてわずかに改善されている。
  • オートホワイトバランスは、白熱灯では設定で暖色にすることも正確な白にすることもできる。蛍光灯のオートホワイトバランスは良好で、プリセットではわずかに色が傾く。
  • 動画はOM-Log400やフラットカラープロファイルなどの機能が提供されるが、設定箇所を見つけるのに時間がかかる。4K動画の品質は非常に良好だ。ボディ内手ブレ補正はとても効果的で、三脚なしで優れた動画が撮影できる。
  • E-M1 Mark III はE-M1 Mark II のマイナーチェンジと考えている人もいるかもしれないが、既に優れた製品であったMark II を更に改善するのは悪いことではない。センサーに裏面照射型が採用されていないのは残念だ。
  • E-M1 Mark II ユーザーにとっては、Mark III はアップグレードするに足る十分な理由はないかもしれないが、新機能のライブNDや星空AF、手持ちハイレゾショットなどの革新的な機能の追加は素晴らしい。シャッターの耐久性も高くなっているので、カメラの寿命も伸びるだろう。
  • 良い点:ライブND・星空AFなどの革新的な新機能、優れたボディ内手ブレ補正、新しいISO/露出補正ボタン、USB充電、60fpsの連写、手持ちハイレゾショット、顔認識・瞳認識の改善。
  • 悪い点:画素数がもっと必要な人もいる、高感度性能は競合機に敵わない、アドバンストメニューシステムの改善が必要。

 

E-M1 Mark III はセンサー据え置きなので、マイナーチェンジモデルという見方もあるようですが、AFや手ブレ補正の改善やジョイステックの採用、手持ちハイレゾ、星空AFなどの新機能の追加など、改良点は結構多く、かなり訴求力はアップしているという印象です。USB充電対応も嬉しい改良点ですね。