ニコンD3Sの高感度は並ぶものがない画質

dpreviewにニコンD3Sの詳細なレビューが掲載されています。

Nikon D3S In-depth review Barnaby Britton, February 2010

  • 画質はRAWで注意深く処理すれば1200万画素機としては良好な画質が得られるが、JPEGはピクセル等倍で見るとかなりソフトな画質
  • 高感度は並ぶものがない画質で、信じられないほど効率のよいセンサーだ。ISO12800以上でも実用的なだけでなく、ディテールが残っている。EOS-1D Mark IVの高感度も優秀だが、ISO6400以上ではD3Sに少なくとも1段分のアドバンテージがある
  • 3D AFトラッキングは極めて洗練されており、AF性能は素晴らしい。しかし、AFエリアがD300Sよりも小さい。コントラストAFの速度はD3と比べて確実に向上している
  • 露出の精度は素晴らしく、フラッシュの露出も信頼できる。ホワイトバランスは人工光下では素晴らしいとは言えない
  • センサークリーニング機能は大変効果的。バッテリーライフは素晴らしく、ライブビューや動画を使用しても悪くはない。付属のソフトウェアは価格を考えるとがっかりするような内容
  • 720pの動画は良好なクオリティで、高感度性能も素晴らしい。しかし、ライバルと比べて解像度は十分とは言えない。Motion JPEGだけなく、MPEGが選択できればよかった。動画はまだ付け足しという感じがする
  • D3Sは広い感度域で極めて良好な画質で、AFやホワイトバランス、露出などの中核となる機能も少なくともライバルと互角。しかし、3年経っても画素数が1200万画素のままなのはキヤノンと比べると保守的で、高感度は優秀だが解像力では劣っている。ISO102400は言うまでもなく、ISO3200以上は大部分の人は不要なのではないかと思う
  • 汎用性の点からはD3Sはこれまでテストしたカメラの中ではベストだが、高感度性能を必要としないならD700やD300Sのほうがコストパフォーマンスはよい

 

膨大な量のレビューなので、結論の一部をピックアップしてまとめてみました。D3Sは、ほとんどの項目で極めて高い評価となっていますが、JPEGの画質に関しては低い評価になっているのが少々気になりますね。

また、動画機能は画質こそ優秀なようですが、ライバルと比べるとスペック的には確かに物足りないかもしれません。

画素数に関しては、低画素で高感度を極めるというコンセプト(?)の機種なので、これはこれでいいと思いますが、大伸ばしを含む幅広い用途で使いたいユーザーには1600万画素くらいあったほうが使い勝手はいいかもしれませんね。