PhotozoneにツァイスのDistagon T* 18mm F3.5のフルサイズ機(EOS 5D Mark II)によるレビューが掲載されています。
・Zeiss ZE Distagon T* 18mm f/3.5 (Canon EOS) - Review / Test Report
- 総金属性にもかかわらず、ツァイスの大部分のレンズはこのクラスとしては小さく軽い。鏡筒の作りは紛れもなく素晴らしいもので、フォーカスリングの感触も並外れてよい。リアフォーカスのため前玉は回転せず、全長も変化しない
- 歪曲は1.8%のタル型で、目に付くかもしれないが、超広角の単焦点レンズとしては良好。しかし、歪曲が単純な形ではないので、後処理で補正するのは容易ではないかもしれない
- 周辺光量落ちは開放で3.1EVとかなり極端な大きさで、鍵穴から覗いたような効果を演出するのでなければ、悩ませられるだろう。F5.6に絞っても周辺光量落ちは1.6EVでまだ非常に顕著だが、F8以上に絞れば許容範囲(1EV)になる
- 中央の解像力は開放から"とても良い(very good)"のレベルで、周辺部と四隅は"よい(good)"のレベル。F5.6まで絞ると中央は"最高(excellent)"、周辺部と四隅はちょうど"とても良い(very good)"のレベルになる。像面湾曲がとても顕著だが、F5.6以上では大きな影響はない
- 色収差は1.4ピクセルより小さく穏やかな値。たまに色収差が目に付くことがあるが、超広角レンズとしては極めて良好だ
- 開放での周辺光量落ちが大きな欠点。テストではいくつかの弱点があり高得点はつけられないが、実写では納得以上のものがある。より人気のあるDistagon 21mm F2.8の影に隠れているかもしれないが、超広角レンズを買う際には考慮する価値のあるレンズだ
光学性能は5点満点で3点でまずまずの評価ですが、高価な単焦点レンズとしては若干物足りない点数と言ったところでしょうか。
とはいえ、先日Photozoneで酷評されていたDistagon 25mm F2.8に比べると、解像力もそこそこ高く、周辺光量落ちが極端に大きいこと以外は良好な性能と言ってよさそうです。
また、実写での写りはテストの数値以上の性能を発揮するようなので、ツァイスらしい"味"のあるレンズなのかもしれませんね。
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