シグマMACRO 70mm F2.8 EX DGは絞り開放から並外れてシャープなレンズ

Photozoneに、シグマMACRO 70mm F2.8 EX DGのフルサイズ機によるレビューが掲載されています。

Sigma AF 70mm f/2.8 EX DG macro - Full Format Lab Test / Review

  • 鏡筒のクオリティはとても良好で、フォーカスリングは極めてスムーズに動く。残念なことに、AF時にフォーカスリングが回転してしまい、これは少し時代遅れだ。ねじ込み式のメタルフードは少々変わっているが、フードを付けたまま偏光フィルターを使い続けることができる。前玉は回転しない。AFは昔ながらのAFマイクロモーターで、非常に遅く、極めてノイジー。
  • マクロレンズの常で歪曲は極めて小さく(0.0203%)、これは実写では完全に無視してよい値。周辺光量落ちはF2.8で1EVで、フルサイズでのテストとしては比較的穏やかな値。F4以上に絞れば概ね問題は解消する。
  • 解像力ではマクロレンズは非常に高性能のことが多いが、シグマのこのレンズも例外ではない。解像力は絞り開放からF8に至るまで一様に素晴らしい解像力(excellent)で、ピークはF4-5.6。回折の影響でF16まで絞ると"良い+α(good+)"のレベルまで解像力は落ちる。これは通常の距離での解像力テストで、マクロ域のテストではないことに注意して欲しい。
  • 倍率色収差は、開放で非常にわずかな色ズレが見られるだけで、非常によく補正されている。軸上色収差は開放でわずかな痕跡が見られるのみで、F4以上では問題はない。
  • ボケ味は、ハイライトの部分の形はとても整っていて、F2.8では完璧な円形を保っている。F4では若干形が崩れるが、輪郭が目立つのはF5.6以上。ピント面の前後の領域でもボケは非常にスムーズ。ボケ味に関しては、このレンズは輝いている。
  • シグマの70mm F2.8はほとんどの絞り値で並外れてシャープなレンズで、ボケもとてもスムーズだ。マクロレンズの常として歪曲もないに等しい。色収差は非常に少ないが、マクロとしては平均より少し多い。弱点はAFで、精度は良好だが非常に遅くうるさい。

 

光学性能の評価は5点満点で4.5点と、極めて高い評価になっています。シグマの70mm F2.8はその切れ味からよく"カミソリマクロ"と呼ばれているレンズですが、解像力は絞り開放から素晴らしく高く、カミソリマクロの異名通りの高性能レンズのようです。ボケ味も良好のようなので、光学性能的には申し分ないレンズと言ってよさそうですね。