ペンタックスDA★55mm F1.4 SDMは見事な性能だが価格が高すぎる

ePHOTOzineに、ペンタックスのDA★55mm F1.4 SDMのレビューが掲載されています。

Pentax SMC DA* 55mm f/1.4 SDM Interchangeable Lens Review

  • 55mm F1.4は最新世代のデジタル一眼で使うために設計されたレンズで、価格は600ユーロ前後。この価格は50mm前後のレンズとしては少々高いと感じる。シグマの50mm F1.4は380ユーロ前後で、このことはペンタックスがどれだけ高いかを明白に示している。
  • レンズはとてもしっかりとした感触で、多くの標準レンズよりも若干長い。SDMによるAFは、過去にテストした200mmのようなSDMレンズほどではないが、AFスピードは速い。このレンズは、素晴らしい作りとフルタイムマニュアルフォーカスのおかげで使いやすい。軽量なのでペンタックスの多くの一眼レフとバランスが良い。
  • 解像力は開放では期待したほどにはシャープではないかもしれないが、これは人物撮影にはまさに必要なものかもしれない。F2まで絞ると中央は見事な解像力になる。F5.6で解像力はピークに達し、このとき画面全域で極上の解像力になる(テスト機はK-7)。
  • このようなシンプルな設計のレンズでは色収差はめったに問題にならない。テストでは色収差は十分に低いレベル(最大で0.5ピクセル未満)で、大きなサイズのプリントでさえほとんど問題はない。
  • 周辺光量落ちはF1.4で1.76EVで、F2.8まで絞れば視覚的に均一になる。周辺光量落ちは、大口径レンズとしては極めてよく補正されている。
  • 歪曲はわずか0.0801%のタル型で、通常の用途ではほとんど問題になることはないだろう。もし、問題が起きたとしても、歪曲の形は整っているので後処理で補正できるはずだ。
  • フレアとゴーストは良好に補正されており、絞り開放で光源が直接画面に入ってくるような極端な状況でしか発生しない。付属の深い丸型フードは素晴らしい効果で、フレアの発生を抑えてくれる。
  • このレンズは疑い無くとびきり見事な性能だ。残念なことに、絞った時の素晴らしい解像力や、見事な作りのクオリティにもかかわらず、この種の性能は標準レンズでは珍しいものではない。私には、特に他社の同クラスのレンズを考慮に入れると、600ユーロは少々高すぎるように思われる。
  • 良い点:F2以上に絞ったときの素晴らしい光学性能、高速なAF、防塵防滴、低い色収差
    悪い点:古いボディとの互換性、価格、F1.4での若干甘い描写

 

開放では解像力は少々低めですが、絞れば十二分に高い解像力になるので問題はなさそうです。色収差や歪曲も少なく、光学性能的にはとても優秀なレンズと言ってよさそうですね。

問題点は、記事でも繰り返し指摘されているように、やはり価格設定がこのクラスとしてはやや高いことでしょうか。確かに、最新設計の★レンズとは言っても、FA50mm F1.4の2倍の価格というのは、少々割高感がありますね。