ニコンAF-S DX 18-105mm F3.5-5.6G VRは望遠端を除けば高い解像力

Photozoneに、ニコンのAF-S DX NIKKOR 18-105mm F3.5-5.6G ED VRのD7000による再テストが掲載されています。

Nikkor AF-S DX 18-105mm f/3.5-5.6G IF-ED VR - Review / Test Report

  • このレンズは明らかにDX 18-135mmがベースになっており、外観はVRのマークとスイッチを除くと、あまり変わっていない。造りは一般向けのレンズとしては良好で、ズームリングとフォーカスリングはスムーズに回転する。望遠側では鏡筒はかなり繰り出し、いくらかガタつきがある。インナーフォーカスのため前玉は回転せず、偏光フィルターの使用に問題はない。
  • VRは公称3段分だが、この数値を信用すべきではない。しかし、2段分はあるように思える。AFは無音に近い。AF速度は日常の使用には十分だが比較的遅い。このレンズは動きモノの撮影では、第一候補にはならない。
  • 歪曲はこのクラスのレンズとしては標準的で、広角端では極めて顕著なタル型(-3.52%)。24mmでは糸巻き型に変わるが穏やかなレベル(0.191%)だ。35mmでは糸巻き型の歪曲が顕著に増大(1.62%)し、それより望遠側では歪曲は高いレベルのまま。
  • 周辺光量落ちはズームの両端で最も高くなる。18mm(1.2EV)と24mm(1.06EV)、105mm(1.17EV)では被写体にもよるが、気になるかもしれない。1段絞れば、周辺光量落ちは実写ではほとんど気にならないレベルにまで改善する。
  • 解像力は中央は大部分の焦点距離で"素晴らしい値(excellent)"だが、望遠端だけはテストした全ての絞り値で"とても良い(very good)"まで落ちる。周辺部と四隅は少し劣るが、概ね、"良い(good)"~"とても良い(very good)"の解像力だ。しかし、周辺部と四隅は絞っても"最高レベル(excellent)"にはならない。
  • 倍率色収差はピークで1.9ピクセルに近く、かなり大きい。しかし、倍率色収差はボディ内や後処理で容易に補整することができる。
  • このレンズは使いやすい焦点距離で、望遠端を除けば解像力も高い。ウィークポイントは歪曲と色収差がかなり目立つことだ。周辺光量落ちは標準的。AFは静かだがそれほど速くはない。ウィークポイントが気にならなければ、手頃な価格設定を考慮すると魅力的なレンズだ。旅行用のレンズとしても役に立つ。

 

光学性能の評価は5点満点中3点と、まずまずの評価となっています。D200のテストでは解像力は周辺部まで余裕がありましたが、D7000のテストでは望遠側の解像力が若干不足気味のようですね。とはいえ、比較的安価な6倍ズームであることを考えれば、十分な性能と言ってよさそうです。