- レトロなレンジファインダースタイルのボディは、大部分が金属製でよく出来ている。グリップは交換可能で、取り外して裸の状態で使ったり、より大きなものに取り替えることができる。不満な点は、背面のコントローラー(ダイヤル・ボタン類)が小さく配置が雑なことと、三脚使用時にメモリーカードスロットにアクセスできないこと。
- 61万ドットの有機ELモニタは、大変にシャープで色鮮やかだ。視野角の広さも際立っており、使っていて楽しい。しかし、明るい野外ではかなり見にくくなる。野外での撮影が多いなら、EVFの使用を考えたほうがいいかもしれない。
- 動画は1080/60i(センサー出力30p)で、コンティニュアスAFが可能。残念なことに、録画中はセンサーシフトISは使えず、AFは被写体の動きを追うには少々遅い。
- カメラの動作速度は、ほとんどすべての点でとても良好だ。E-P3は電源をONにしてから、ダスト除去の時間を含めて0.5秒で撮影が可能になる。最も大きな進化はAF速度で、キットレンズのワイド側では0.1-0.3秒、テレ側では0.5-1.0秒でロックすることができ、極めて速い。AFが唯一奇妙な動きをするのは暗所で、素早く合焦することもあるが、一方で2秒くらい迷うこともある。シャッターラグは問題はない。
- 画質はとても良好だが、いくつか改善の余地もある。露出は良好でアンダーや白飛びは時々おこるのみだ。色は鮮やかだが、私の好みよりも少々暖色に傾いている。14-42mmのキットレンズでは画像は若干ソフトだが、過度に甘くはない。気になったのは、ノイズリダクションのためのディテールのつぶれ(特にシャドー部の)で、基準感度のISO200でさえ見られるが、ISO3200まではそれほど悪化はしない。
- 製品版でも起こるかどうかは分からないが、E-P3でいくつかの問題に遭遇した。様々な種類のメモリカードで、非常の多くの書き込みエラーが発生し、この中には信頼のおけるEye-Fi X2 Proも含まれていた。また、シングルAFでフォーカスポイントが表示されなかったり、フォーカスロック時にビープ音が鳴らなかったりすることもあった。
- 総合的に考えて、オリンパスはE-P3で素晴らしい仕事をした。最近のパナソニックGFシリーズの方向性に失望している人は、E-P3が次にアップグレードすべきカメラだと思う。E-P1/E-P2で少し上を求めている人や、レンズ交換式カメラに入門したい人に、E-P3は大いに推薦することができる。
テスト機はメディアへの書き込みやAFの挙動などで多少問題が出ているようですが、これらはファームウェアのバージョンがまだ低いためかもしれませんね。製品版での改善に期待したいところです。
それから、画質面では低感度でもノイズリダクションの影響がやや強いことが指摘されていますが、夜景のサンプルを見る限りでは、それほどディテールの甘さは気にならないような気がします。
誠
どんな機種のカメラでも100%完璧なものはないと思います.
ysk
オリンパスは昔に比べるとノイズリダクションを強めにしていますね。それでもE-P3はファインディテール処理なのでE-PL2よりずっとディテールが残っていますが。私個人はRAW撮りノイズフィルターオフ現像なのであまり関係ありませんが。