タムロンSP AF 60mm F2 Di II Macroは開放からとてもシャープなレンズ

SLRGear に、タムロンSP AF60mm F2Di II MACROのレビューが掲載されています。

Tamron 60mm f/2 Di II LD IF Macro 1:1 SP AF (Tested)

  • このレンズはとてもシャープなレンズで、絞り開放から、解像力はほとんど最高レベルに近い。開放では周辺部よりも中央のほうがわずかにソフトだ。F2.8に絞ると最高の解像力に達し、そこから回折の影響が若干出始めるF16まで、ずっと高い解像力を維持している。F22では画面全域で若干甘くなる。
  • 色収差はこの種のレンズとしてはよく補正されているが、周辺部のハイコントラストな部分ではマゼンタ/グリーンの色ずれが少し目立つ。F2.8に絞ると、色収差は若干少なくなる。
  • 周辺光量落ちはF2で1/2EVで、その他の絞り値では周辺光量落ちは無視してよいレベル。
  • 歪曲は0.2%のごくわずかなタル型で心配はない。
  • AFは(超音波ではない)電気モーターで最短から無限遠までおよそ1.5秒とかなり遅いが、回転角が大きいので、これは必ずしも驚くようなことではない。作動音は、大きく回転するピント合わせでは非常にうるさい。しかしながら、距離がそれほど変わらない場合は、AFは速く多少静かだ。
  • フォーカスリングはかなり固いが、いったんセットしてしまえば、誤って動かしてしまうことがない。フォーカスリングの回転角は250度と圧倒的に大きい。インナーフォーカスを採用しているので、ピント合わせでレンズの全長は変わらない。
  • キヤノンEF-S60mm F2.8との比較では、キヤノンはタムロンほどシャープではない(ベストの結果を得るにはF4まで絞る必要がある)が、キヤノンは歪曲がなく周辺光量落ちも良好だ。とはいうものの、絞ると色収差がより顕著になる。タムロンは若干高いが、1段分明るいというアドバンテージがある。
  • ニコンの60mm F2.8との比較では、ニコンはフルサイズ用のレンズで将来のフルサイズ機へのアップグレードが考えられるのがウリだ。ニコンはタムロンと互角の素晴らしい解像力で、色収差や周辺光量落ち、歪曲はタムロンと互角だ。価格はニコンが少し高い。
  • シグマ70mm F2.8との比較では、シグマはF値こそ暗いが、素晴らしい解像力で、色収差も少ない。周辺光量落ちも最小で、歪曲もほとんどゼロだ。ニコン同様フルサイズに対応しており、価格はタムロンよりも若干高い。
  • このクラスのマクロレンズは上記にあるように選択肢に事欠かない。タムロンはテストでは素晴らしい結果で、他には無いF2の明るさがウリだろう。

 

解像力は開放では少し偏りがある(偏心の影響?)ものの良好な値で、1~2段絞るとBlur Indexのグラフが画面全域で紫色になる素晴らしい値です。色収差や歪曲、周辺光量落ちの問題もなく、開放F値を欲張っているにもかかわらず、優等生的なレンズですね。

ウィークポイントはAFの速度と作動音のようですが、これは後継機で超音波モーターが採用されることに期待したいところです。