富士フイルムXF18mm F2Rは中央は優秀だが周辺部の解像力が低め

ePHOTOzineに、富士フイルムのXF18mm F2Rのレビューが掲載されています。

Fujifilm Fujinon XF 18mm f/2 R Lens Review

  • このレンズは極めて軽く、わずか116グラムだが、作りはしっかりとしている。AFはインナーフォーカスではないが、ピント合わせで繰り出すのはわずか数ミリだ。フィルター取り付け枠は回転しないので、偏光フィルターの使用には最適。
  • 細いフォーカスリングには十分な重さがあり、ピント合わせはしやすい。AFは明るい場所で通常の撮影距離ならまずまずの速さだが、近接撮影や暗い場所ではかなり遅くなる。
  • 解像力は中央は開放から良い値(good)だが、周辺部はまずまずの値(fair)でしかない。絞ると画面全域で解像力が向上し、特に中央ではF2.8で素晴らしい値(excellent)になり、F5.6でズバ抜けた値(outstanding)になる。周辺部は中央のような高い値にはならず、F5.6まで絞っても良いのレベル(good)にしかならない。
  • 色収差は周辺部では開放で0.7ピクセルを超える値で、周辺部のハイコントラストな被写体では目立つかもしれない。
  • 周辺光量落ちは開放でわずか0.959EVで、よく補正されている。F5.6以上に絞ると実質的に均一になる。
  • 歪曲はわずか0.471%のタル型で、単焦点レンズに期待する通りでよく補正されている。これは日常の写真では目立たない。完全に歪曲をなくしたい場合でも、歪曲の形が整っているので後処理での補正は容易だ。
  • 逆光ではフードを付けていても極めてフレアがでやすい傾向があるが、幸い、フレアが出ても画面の他の部分のコントラストは維持されている。
  • このレンズは中央は若干絞れば卓越した光学性能だが、周辺部の解像力は残念なレベルに落ち、加えて周辺部の色収差も顕著だ。この欠点にもかかわらず、弱点を考慮している限りは、このレンズは使って楽しいレンズだ。
  • 良い点: 中央の素晴らしいシャープさ(特に少し絞った時)、素晴らしい造り、とても軽量、伝統的なデザイン。
  • 悪い点: フレアが出やすい、周辺部の色収差、周辺部解像力が少し落ちること。

 

光学性能は中央は優秀ですが、周辺部は少し解像力が低めで、絞ってもあまり解像力が上がらないので、四隅までカリっとした描写を求める方にはあまり向かないかもしれません。富士フイルムらしい柔らかさのある描写で、広角レンズにしてはボケも綺麗なようなので、雰囲気のある作画をするにはいいレンズかもしれませんね。