・Sony 透過ミラーの反射光と透過光の露出を揃える特許(※引用元サイトは閉鎖されています)
- ソニーが、偏光を透過ミラーによって反射光と透過光に分割した場合、光量が異なってしまう問題に対応する特許を出願中。 現在、ソニーのTLMは、反射光を位相差AF、透過光を撮像用として使用しているようだが、特許の目的は、それぞれの光量の品質を揃えることなので、今後は両方とも撮像用に使われるのかもしれない。
- ソニーの特許:2012-156838
- 入射光を2つの光路に分割する透過ミラーを備える
- 構成例として、透過ミラーの反射光と透過光の比率は1対1で、50%ずつ
- 撮像素子を2つ備え、1つは透過光を、もう一つは反射光を受光する
- 2つの画像を得ることが可能
- 2つの画像の輝度差を比較し、露出補正や警告を行う - 偏光である場合、透過光と反射光の光量が異なってしまう。その対策が今回のソニーの出願であり、あらかじめ光量を比較し、差があれば警告や露出補正を行うというもの。
- ソニーの特許:2012-147058
- カメラボディとマウントアダプタの2つの撮像素子で、一方で静止画、もう一方で動画撮影を行う - TLMには収差やゴーストの問題、像面位相差AFには欠陥画素の問題があるが、TLMならではのメリットを訴求してほしい所だ。複数の撮像素子を積めることはTLMの特権で、動画が必要無い方でも、取り敢えず動画ONにしておけば、万が一シャッターチャンスを逃した時でも、致命的な失敗は防げる。
特許の内容からすると、ソニーはTLMを使って複数の撮像センサーを搭載することを考えているのかもしれませんね。
像面位相差AFが進化して位相差AFユニットが不要になれば、動画用センサーと静止画用センサーの両方を組み込んで、同時記録することも可能になりそうですね。高解像度センサーと高感度に強いセンサーなどの性質の異なる2つのセンサーを搭載するのも面白そうです。
ずん
しかしセンサー2つ積むとなると思わず
「でも、お高いんでしょう?」
と言いたくなってしまう…。
山野草
う~ん 入射光をふたつに分割したら…光量は1/2になるわけですよね? 単純に…センサー二つにしてダイジョブなんでしょうか? 動画と静止画というよりは…最終的にふたつのセンサーで撮像した画像を、HDR合成みたく…再合成しないといけなくなるのでは?
まぁそれはそれで使い道ありそうですけれど。
それならプリズムで分光するみたいに…フォビオンと違うやり方で原色ごとのセンサー搭載するようなことはできないものかと? 素人考え。
ちき
片方のセンサーをカラーフィルタ無しにしても面白いかも!
山野草
透過光の反射率というか透過率というのか(同じもののウラオモテでしょうが)…それを可変にする方法ってないのでしょうか? 可変NDとか透過光可変サングラスとかありますよね。
透過光可変ミラー:バリアブル・ルーセント?・ミラー? とでも言うのでしょうか? それとも可変反射ミラー:バリアブル・リフレックス・ミラー? そういうのがあってもいいような気もしました。 素人考え。
ななし
馬鹿みたいに解像度のでかいセンサーを準備して、その素子を交互にA列B列とし、プリズムで分解した像をA列B列に別々に記録させて、それをソフト的に修正&合成することで、ローパスフィルターレスかつHDRなぁ・・・無茶か(´・ω・)←
α大好き
実にソニーらしい変化球的な変態カメラになりそうで大変素晴らしいですね。ソニーには他社とは違う路線に突き進んで、どんどん革命的なカメラを出して欲しいです。
写楽どっとねっと
>ちきさん
それは輝度情報と色情報それぞれのセンサーで受けるという事でしょうか?おもしろい物ができそうですね。
やまだくん
そこまでするなら一眼レフか像面位相差でいいと思うけど…まぁ、特許の話だから変態カメラを期待するか。
emc
マルチレコーディング、特に報道撮影において、
動画と静止画の両方を同時記録するためのアイデアでしょう
オリンパスSZ-30MRでは、画像処理エンジンを二基積んで対処しています
http://olympus-imaging.jp/product/compact/sz30mr/
もちろん、分光による露出不足は懸念されますが、
APS-Cセンサーの高感度によって、半分の露出でも
十分なクオリティが確保できると思います
透過光ミラーを使う=バックフォーカススペースが必要
つまり確実にAマウントですが、α77ベースの報道カメラ
を考えているのかもしれません
α77の優秀なAFモジュールを、像面位相差でどこまで
カバーできるかが課題ですね
MOMO
TLMの次の進化は、位相差AFを改良して、なるべく反射光が
少なくても動作するように改善して、ちょっとでも画質を
保持するもんだとばかり思っていました。
この特許のように、まったく逆の考え方を提示してくるところが
変態SONYの(良い意味での)真骨頂ですネ。
今後もいろんな意味でSONY機から目が離せません(^_^;)
最後に、お値段はなるべくお安くお願いしますm(_ _)m
epli
二枚の撮影素子を使うことによって像面位相差による画素欠損もカバーできそうですね~
Ilford FP4
この方式が額面通りの性能が発揮されたとして 販売上で大きな問題が...今まで量販店のα77デモ機で2回ほど TLMが指で触られて凹んだのを見たことがあります。
TLMが歪んでいたら、そもそも像が一致せずにライカMの二重像一致みたいに変に見えて フォーカスもファインダー像も異常になるので正当な評価されずに購入対象から外れるんじゃないか?
鳥
ソニーは本当に面白いですね。製品に結びつくとはあまり思えませんが、こういう特許を出してくる以上、TLMの進化にかなり色々な可能性を考えていることは窺えます。
ちきさんがおっしゃる方式(片方のセンサーをカラーフィルタ無し)なども、技術的に可能だとおもいます。一枚をモノクロセンサーにしてローパスを無くし、そちらで輝度情報(V)を得て、もう一枚をベイヤーにして色相と彩度(HS)を得て、両者をHSV合成すれば、かなり解像感が高い絵が得られるでしょう。
この場合、モノクロセンサーの方は当てられた光を100%活用するので、高感度性能なども上がるはずです。人間の目は、輝度の変化はかなり敏感なのですが色の変化はそれほど高い感度を持っていないというのも、この方式に有利な特性です。
山野草さんのおっしゃるような三板式も可能なら理想なのですが、一枚のミラーで、RGBの三つに分離することは現存の技術では不可能なので、αマウントであることを維持しながら、三板式にするのはできないでしょうね。(プリズムでの三色分離はミラーボックスの体積では無理なので)
実際、三板式は色分離上、理想の方式ですから、無数のエンジニアがこれの低コスト化とコンパクト化に挑戦し様々な特許が出ていますが、未だに高コストと色分離ユニットの巨大さを免れていません。そのためセンサーの小さなビデオカメラか、業務用の高価なシステムでしか実現していないのが実情です。
ただし、Gと、RBに分離する二板式カメラならば、この記事の特許と組み合わせればαマウントで出来ます。この場合ダイクロイックミラーを使います。G側は単色なので、事実上ローパスがほぼ不要になりますし、G側はイメージセンサーの100%ピュアな解像度を持つことになり、論理的にはかなり解像力が向上するはずです。
今のベイヤーというのは廃棄している光が多いのですが(G成分の50%、R成分とB成分は75%の画素光を捨てている)G + RB分離式だと、無駄にする光はGは0%、RBは50%にまで抑えることができます。つまり同じイメージセンサーを使用したとしてもRGBごとの解像度は倍になるので、輝度解像度と色解像度の双方が高くなり画質はかなり向上すると思います。ただしこの方式は、光の有効利用率は高いですが、ダイクロイックミラーが高コストなので実現は難しいでしょう。
ちきさんがおっしゃったようなHとSVを分離する方式の方が現実味がありそうですね。
LGA
撮像素子が2つになると、シャッターも2つになるということでしょうか。
それなら、交互に動かして超高速連写したり、シャッター速度を変えて露出の違う写真を2枚撮るなど、いろいろ応用できそうですね。
その代わり価格がすごいことになりそうですが・・・
3ゆーざ
両方撮像というより、片方はライブビュー&位相差専用、もう片方を高精細の撮像専用とかにできないんですかね?
EVFのラグをおいておけば、ブラックアウト無しの連射無敵機ができそう。
ライブビュー側を300万画素くらいの超低画素・超高感度にすれば今くらいの透過率で何とかできないかなぁ。
emc
>鳥さん
GとRBに分けた2板式のビデオカメラは、ミノルタEX-1が
製品化していますね
>LGAさん
おそらく、まだ実用化していませんが
グローバルシャッターを前提としているのではないかと
どもん
発想は面白いね。
ただ、撮像センサー表面は反射するから、
2つのセンサーで・・・とか言っても多重反射の嵐をどう抑え込むかだろう。
ただでさえトランスルーセント機は高感度時のゴーストが
気になってしまうだけに、ハードルは高いだろうけど、
それを乗り越えてこそ、初めて新技術と言えると思う。
カメ吉
何となく巧緻にすぎるような。
TLMは今はソニー独自の技術なのてこだわるのはわかるんですが、一番重要なのはTLMによって得られる恩恵をユーザーがどれだけ重要視してるのかの見極め。
噂ではAF精度や速さににも恩恵があるようでそういったソニーの努力はすばらしい事ですが、そういった独自機能が他社に比べて明確に差が認められる位じゃないと、本末転倒策士策に溺れる的な、印象を持ってしまう。
複雑回路でまわりまわって得られる物は他社と確かに違いはあるが、実はユーザーがそれ程気にしてない部分だったりしたら、非効率なだけになってしまう。
まぁ革新に値する技術まで上り詰められるように頑張ってくださいって感じでしょうか。
山野草
あ! 関連特許に…マウントアダプタでの使用の件も書いてある…。 ひょっとして…フルフレーム・NEXとかにも関係する可能性あるのかな? とりあえずフルフレームNEXはカムコーダからのスタートって言ってたよね。 動画と静止画の両立って…そういうのにこそ活きそうですものね。