タムロンSP90mm F2.8 Di MACRO VC USDは見事なコントラスト&解像力

ePHOTOzine に、タムロンSP90mm F2.8 Di Macro VC USDのレビューが掲載されています。

Tamron SP 90mm f/2.8 Di Macro VC USD Lens Review

  • このレンズには手ブレ補正が搭載されているが、旧型よりもそれほど重くなってはいない。全長は123mmで、テスト機の5D Mark II とのバランスは良好だ。このレンズは防滴構造で、マウント周囲には細いゴムのガスケットがある。
  • AFは超音波モーターを採用しており、マクロレンズとしては高速で非常に正確だ。3段階のフォーカスリミッターがあり、フォーカスが大きく迷うのを防いでくれる。フォーカスリングは十分な重さがあり、とてもスムーズに回転するので、正確なピント合わせは容易。インナーフォーカスなので、フィルター枠は回転しない。
  • 手ブレ補正は、注意深く撮影すれば、通常の撮影距離なら1/6秒で半数のシャープな画像が得られた。これはおおまかに言って、4段分の効果だ。近接撮影ではより速いシャッター速度が必要となるが、VCはそれでもなお効果があり、手持ちでより多くのシャープな画像が得られる。
  • 解像力は、絞り開放から中央はとても良好な値(very good)で、四隅も良い値(good)だ。絞ると解像力は大きく改善し、F8では画面全域で際立った解像力(outstanding)になる。
  • 色収差は開放で0.25ピクセルをかろうじて超える値で、これは極めて低いレベルで、大きなプリントやトリミングでも全く問題はないはずだ。
  • 周辺光量落ちは開放で1.74EVで、このクラスのレンズとしては標準的だ。F5.6以上に絞ると見た目に均一になる。
  • 歪曲は、テストでは0.13%の糸巻き型をなんとか検出しているが、(実写で)この低いレベルの歪曲を見分けるのは困難だろう。
  • 逆光耐性は光源を画面に入れて撮影したときでさえ良好で、新しいeBANDコーティングが、フレアやコントラストの低下を素晴らしくよく抑えている。
  • ボケ味は開放では美しいが、絞ったサンプルでは若干うるさく見える。
  • 光学性能は予想通り素晴らしい。解像力とコントラストは見事で、加えて、歪曲や色収差、周辺光量落ちも抑えられている。手ブレ補正も実用的。希望小売価格が高いことが唯一の泣き所だ。
  • 良い点: 中央の素晴らしい解像力、手ブレ補正システム、良好な造り、防滴構造、歪曲や色収差が少ない。
  • 悪い点: 希望小売価格が同じクラスのライバルの2倍近い。(※価格はイギリスでの話です)

 

解像力は開放から良好で、絞ると四隅まで極めて高い値ですね。色収差や歪曲も極めてよく補正されていて、光学性能はとても優秀という印象です。ボケ味は、この2枚のサンプルだけではよく分からないので、もう少し他のサンプルを見てみたいところです。

価格は旧型よりもかなり高くなりましたが、まだ初値ですし、メーカー純正の100mmクラスのマクロに比べれば多少安価なので、性能を考えるとそれほど高くはないかもしれません。