フォクトレンダーNOKTON 25mm F0.95は開放はかなり甘いが絞ると素晴らしい解像力

ePHOTOzineに、フォクトレンダー25mm F0.95のレビューが掲載されています。

Voigtlander 25mm f/0.95 Nokton Micro Four Thirds Lens Review

  • 重さは430グラム前後で、m4/3用としてはかなり大きく重いレンズだ。鏡筒は多くの金属製のパーツが使用され、上質感がある。フォーカスリングは絹ように滑らかで、軽いタッチでピントを合わせることができる。最短撮影距離は17cmで素晴らしい。フォーカシングでフィルター枠は回転しない。
  • 大口径を誇るレンズにはよくあることだが、おそらくハイレベルな球面収差のために開放のF0.95では夢見るような(ソフトな)画質だ。この球面収差が、開放付近の全体的な解像力を損なっており、また、ピント合わせにも影響している。F0.95では中央はまずまず良い値(fairly good)にしかならず、四隅はまずまずの値(fair)だ。
  • 絞ると解像力とコントラストは著しく向上する。F1.4では中央は既にとても良い(very good)のレベルで、四隅もまずまず良い値(fairly good)になる。解像力がピークになるのはF5.6で、このとき、画面全域で際立った解像力(outstanding)になる。しかし、残念なことに、画面の最周辺部(四隅のごく狭い部分)は絞ってもあまりシャープにならず、F5.6でもかなり甘い。
  • 色収差はピークとなるF1.4で周辺部で0.59ピクセルで、非常によく補正されている。色ズレは少ないので、画面周辺部にハイコントラストな被写体がある場合でも、ほとんど問題はないはずだ。
  • 周辺光量落ちは、開放で2.54EVで、大口径のレンズであることを考えれば、極めてよく補正されている。F2.8以上に絞ると、見た目に均一になる。
  • 歪曲は1.71%のタル型で、特に近距離の撮影でしばしば問題になるだろう。歪曲の形は画面全域で整っているので、後から補正するのはとても容易だ。
  • 逆光ではフレアやコントラスト低下の問題は、ほとんど見られなかった。付属のフードは非常に効果的だ。
  • サンプルでは開放では若干かすみがかかったような描写だが、F1.4まで絞ると良好な性能になる。絞込む(F5.6)と素晴らしい解像力だ。
  • このような大口径レンズは万人向けではないが、m4/3で最も大口径のレンズに興味を持つ人は、絞った時の素晴らしい解像力やF0.95の浅い深度に魅惑されるかもしれない。開放時の性能は予想よりも低いかもしれないが、注意深く使用すれば、このレンズはそれでもなお美しい画像を得ることができる。
  • 良い点: 絞った時の素晴らしい解像力、素晴らしい造りと使い勝手、被写界深度目盛りがある、リーズナブルな価格。
  • 悪い点: F0.95ではかすみがかかったような描写になる、17.5mmのようなステップレスの絞りではないこと、四隅がソフト。

 

開放では解像力は低めでソフトフィルターをかけたような雰囲気のある描写で、これはこれで使い道がありそうです。絞ると急激に解像力が向上して、スバ抜けたシャープさになるので、絞りによる描写の変化が存分に楽しめそうですね。