ニコンAF-S 70-200mm f/4G ED VRは良い点も多いがf/2.8Gほど高性能ではない

SLRGearに、ニコンAF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRのレビューが掲載されています。

Nikon 70-200mm f/4G ED VR AF-S Nikkor (Tested)

  • 解像力はAPS-CのD7000ではなかなか素晴らしい結果で、200mm以外では開放から非常にシャープな画像が得られる。200mmは開放ではほどほどの解像力だが、F5.6に絞れば非常にシャープになる。
  • フルサイズ(D800E)では、70-135mmのズーム域では開放でもまずまずシャープだが、ここでも200mm開放は広角側ほど良くはなく、絞ってもわずかしか改善されない。予想通り周辺部の甘さはフルサイズでは若干広がるが、それほど悪くはない。
  • どちらのテスト機でもF16までは解像力は安定しているが、(回折の影響で)F22では顕著に甘くなり、F32では劇的に甘くなる。
  • 若干甘くなる200mmでは、面白いことに色収差は減少する。色収差は、どの焦点距離でもよく抑えられているが、200mmにズームすると劇的に低下する。
  • 周辺光量落ちはAPS-C機では目立たないが、フルサイズ機では、若干目立つ。しかし、最も周辺光量落ちが大きい105mm開放でも四隅は1/2EVをわずかに超える程度で、それほど心配はない。1段絞れば周辺光量落ちは目立たなくなる。
  • 歪曲はいくらか複雑で、望遠側では中央はわずかなタル型だが四隅は明確な糸巻き型だ。歪曲はAPS-Cではあまり目立たないが、フルサイズでは若干顕著になる(200mmではフルサイズで四隅が-0.6%)。これはそれほど大きな値ではなく、多くの写真で目立たないだろう。
  • AFは極めて速く、フォーカスリングを回すことでいつでもMFが可能だ。フォーカシングでフィルター枠は回転しない。
  • 大きなズームリングは1.5インチの幅があり、抵抗はわずかなので、2本の指でスムーズに回転する。フォーカスリングも1.5インチの幅で、回転角はたっぷりとしており、最短と無限遠では回転が重くなる(ソフトストップ)。
  • ニコン70-200mm f/2.8G VR II と比較すると、f/2.8Gがズーム全域でジャープで、色収差も少ない。
  • ニコン80-200mm f/2.8Dとの比較では、f/2.8Dはf/4Gと同等のシャープさだ。f/2.8Dは200mmの性能に問題を抱えている。
  • シグマ70-200mm F2.8 OSとの比較では、フルサイズではシグマは四隅が甘いという問題があるが、その他の点ではf/4Gと互角だ。タムロン70-200mm F2.8VCは、まだテストしていない。
  • このレンズは多くの好ましい部分のあるレンズだ。f/4Gは小型軽量でf/2.8Gと比べると1000ドル節約することができるが、f/2.8Gほど高性能というわけではない。

 

200mmでは解像力が全体的に少し落ち込むようですが、1段絞れば改善するので大きな問題はなさそうです。全体的な光学性能はF2.8Gには少し及ばないと評価されていますが、f/4Gはf/2.8Gに比べると大幅に軽量コンパクトで、強力な手ブレ補正が搭載されているので、これはこれでとても魅力的なレンズですね。