富士フイルムX-E1の高感度性能は並外れて良好

dpreviewに、富士フイルムX-E1の詳細なレビューが掲載されています。

Just posted: Fujifilm X-E1 Review

  • X-E1のAF性能は18-55mmのキットレンズとの組み合わせではとても良好だ。AF速度はそれほど速くはないが、全体として信頼できる。最新のファームでは、X-E1とX-Pro1のAFは互角だ。E-M5との比較では、X-E1のAFも速いがE-M5は更に速く、精度もより高い。
  • 高感度ノイズはJPEGではノイズとディテールのバランスがとても良好で、このクラスの他のカメラが厳しくなる高感度でも、ディテールは素晴らしくよく維持されており、ISO3200でさえ画像はクリーンでまだディテールが豊富に見える。ISO6400では低コントラスト部分のディテールは若干失われるが、まだ完全に実用になる。ISO12800と25600はディテールは目に見えて劣化する。これらの感度は、恐らく小さなサイズのプリント用だ。
  • RAWは、ベイヤーセンサーのRAWとは根本的に異なっている。色ノイズは際立って少なく、ディテールは素晴らしくよく維持されており、これはカメラ撮って出しのJPEGとよく似ている。このため、ベイヤー機のRAWと直接比較するには取り扱いに注意が必要で、X-Transセンサーからのデモザイキング処理は、あたかも色ノイズリダクションのような振る舞いをすると見なすのがベストだ。とは言うものの、X-E1の高感度は並外れて良好で、ISO6400では、APS-Cのベイヤーセンサーは、かなりのノイズリダクションをかけてさえこれには及ばない。
  • X-E1の解像力は、X-Pro1と同じように、伝統的な16MPのベイヤーセンサーカメラ(D7000やNEX-6)よりも目に見えて高く、24MPのNEX-7や15MP Foveon X3のSD1にとても近い。偽色の発生はJPEGでは全く見られないが、RAWでは若干の偽色が見られる。JPEGの解像力はRAWから現像したものよりもずっと高く、我々はX-Pro1やX100のJPEG処理に驚いたがX-E1も同様だ。
  • X-E1のデフォルトのトーンカーブはX-Pro1と同様だ。ハイライトのダイナミックレンジは3.7段前後の良好な値で、ハイライトの十分なロールオフが白飛びを防いでいる。このハイライトのダイナミックレンジはNEX-7やOM-Dにわずかに遅れを取っているが、富士のDR拡張モードは極めて効果的で、ほぼ2段分ハイライトのダイナミックレンジを拡張することができる。
  • 全体として我々はX-E1で本当に撮影を楽しむことができ、その画質にはとても満足した。時折ボタンが反応しなくなったり、AFや露出が奇妙な結果になることもあったが、電源をOFFにすればエラーは解消した。X-E1はエンスー向けの操作系を備えたユニークな素晴らしいカメラだ。動画は平均以下で、AFは決して最高ではないが、ギリギリで金賞を受賞した。
  • 良い点: ユニークなデザイン、RAWの必要がほとんどない素晴らしいJPEG、信頼できる露出とオートホワイトバランス、全てのISO感度で素晴らしい画質、クイックメニューによる素早い操作、ドライブボタンによりブラケットモードのセットが容易、比較的静かなシャッター、素晴らしい単焦点レンズ群。
  • 悪い点: 電子水準器の精度、AFが比較的遅いので子供の写真を撮るのが難しい、コンティニュアス時の連写速度、液晶モニタの解像度、パノラマモードでバンディングが見られる、Auto ISOで選択されるシャッター速度が遅い、動画のマニュアルコントロール。

 

X-E1の総合点は、79%の金賞でAPS-C機としてはまずまず良好な評価となっています。画質に関しては、高感度ノイズも解像力も非常に高い評価で、ライバルのベイヤー機に優っている部分が多いようですが、一方で、AFに関しては初期のX-Pro1と比較するとかなり改善したものの、まだライバルには及ばない部分もあるようですね。