1 NIKKOR 32mm f/1.2は造りが良く光学性能も素晴らしい

ePHOTOzine に、ニコン1用の中望遠レンズ「1 NIKKOR 32mm f/1.2」のレビューが掲載されています。

Nikon 1 Nikkor 32mm f/1.2 Lens Review

  • このレンズはコンパクトで、235グラムとまずまず軽量だが、鏡筒の仕上げはハイクオリティで、しっかりとした造りに感じる。
  • 超音波モーターによるAFは高速で信頼性が高く、開放でも十分な精度だ。AF後にはいつでもMFで調整が可能で、フォーカスリングを回すとファインダーは自動的に拡大表示になり、簡単にピントを確認できる。
  • フォーカスリングは絹のようにスムーズに動き、ピントの微調整は快適だ。フォーカシングでは、全群が鏡筒内部で前後するが、フィルター枠は回転しない。
  • 解像力は中央は開放から既に素晴らしい値(excellent)で、隅は良好な値(good)だ。F2にからF5.6の間では、劇的に改善し、中央は際立った値(outstanding)になるが、隅は残念ながらそれほど改善しない。とは言え、F2.8からF5.6の間では隅はとても良好な値(very good)だ。
  • 倍率色収差は開放で0.8ピクセルを超え、若干大きい。特に周辺部のハイコントラストの輪郭部分では、色ずれが目につくかもしれない。
  • 周辺光量落ちは開放でわずか1.08EVで、極めてよく補正されている。F2.8以上に絞ると、見た目に均一になる。
  • 歪曲は0.9%のわずかなタル型で、このタイプのレンズとしては標準的だ。この歪曲は一般的な撮影ではほとんど問題はないはずだ。歪曲の形は画面全域で整っているので、後処理での補正は極めて容易。
  • 逆光では、ナノクリスタルコートが、多くのケースで、フレアやコントラストの低下を抑えてくれるが、厳しい条件では、特に開放付近ではフレアが発生し、コントラストが低下する。このようなケースでは、フードを使用するのが望ましい。
  • ニコンは、素晴らしい光学性能で鏡筒の造りが良く、コンパクトで極めてリーズナブルな価格の、バランスのよい実に興味深いレンズを造った。
  • 良い点: 素晴らしい解像力、高速なAF、鏡筒の造りがとても良好、軽量コンパクト、周辺光量落ちと歪曲が少ない。
  • 悪い点: 開放付近の色収差が若干大きい、開放付近では状況によってはフレアを避けるための注意が必要。

 

32mm f/1.2は、とてもシャープで切れ味がいいレンズですね。解像力チャートでは、周辺部はそれほど高解像力というわけではありませんが、サンプルを見る限りでは周辺部まで十分な画質という印象です。ボケも結構大きいようなので、1インチセンサーでも開放F値がf/1.2あれば、中望遠でボケを活かした絵作りも十分楽しめそうですね。