キヤノンEF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM は手頃な価格だが高性能なレンズ

ePHOTOzine に、キヤノンのAPS-C用の超広角ズーム「EF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM」のレビューが掲載されています。

Canon EF-S 10-18mm f/4.5-5.6 IS STM Lens Review

  • 10-18mmは、このような広角ズームとしては並外れて軽量で、わずか240グラムしかない。鏡筒はハイクオリティなプラスチック製で、プラスチックのマウントは信頼感を抱かせるものではないかもしれないが、この軽量なレンズを支えるには十分なはずだ。
  • AFはとてもキビキビとしており、正確で、ほとんど無音だ。フォーカスリングは非常に軽いが、あまり問題はない。フォーカシングはインナーフォーカスで、フィルター枠は回転しない。
  • 手ブレ補正は、18mmで1/4秒でシャープな画像が得られており、これはおおまかに言って3段分の効果だ。
  • 10mmの解像力は、開放で中央は既に際立った値(outstanding)で、隅はとても良好な値(very good)だ。F5.6~F8で解像力はピークに達し、このとき、中央は際立った解像力で、隅も素晴らしい値(excellent)に近い値になる。
  • 14mmの解像力は、開放で中央は際立った値(outstanding)を維持しており、隅は素晴らしい値に(excellent)にわずかに届かない値だ。ピークはF5.6で、このとき画面全域で素晴らしい値(excellent)に達する(※中央はoutstandingのまま)。
  • 18mmの解像力は、他の焦点距離と同様で、開放で中央は際立った値(outstanding)、隅はとても良好な値(very good)だ。ピークはF8で、画面全域で素晴らしい値(excellent)になる(※中央はoutstandingのまま)。
  • 色収差は、広角端の隅で3/4ピクセルをわずかに超えるだけで、ズーム全域で良く補正されている。色収差は低レベルで、隅のハイコントラストの部分でさえ、ほとんど目に付かないだろう。
  • 周辺光量落ちは、10mm開放では1.81EVでかなり目立つ。18mmでは周辺光量落ちは1.2EVに改善する。F5.6以上に絞れば、ズーム全域で見た目に均一になる。
  • 歪曲は10mmで3.2%のタル型、18mmでは0.302%の糸巻き型で、超広角レンズとしてはとてもよく補正されている。歪曲はほとんど問題はないはずだが、直線的な被写体ではいくらか問題になるかもしれない。歪曲の形は画面全域で整っているので、修正はとても容易なはずだ。
  • 逆光耐性は、太陽を画面内に入れた時にわずかにフレアが現れただけで、ほとんど問題はなかった。
  • このレンズの現在の価格は300ポンド前後で、これは非常にリーズナブルだと思える。
  • このような手頃な価格のレンズが、何年か前のトップレベルのプロ用レンズに期待するような画質を実現しているのは驚きだ。このレンズは素晴らしい解像力で、色収差は少なく、歪曲もまずまずで、300ポンドを下回る価格のレンズとしては最高だ。超広角レンズに明るさを求めないなら、このレンズは十分以上だ。
  • 良い点: 素晴らしい解像力、軽量、コンパクト、高速なAF、手ブレ補正、コストパフォーマンスがとても良好。
  • 悪い点: 標準でフードが付属しない。

 

EF-S10-18mmの解像力は、ズーム全域で開放から隅々まで良好で、開放付近で周辺部が甘くなりがちなレンズが多い超広角ズームとしては、素晴らしい性能ですね。周辺光量落ちは少し大き目ですが、色収差はよく補正されていて、全体としては高い水準でまとまったレンズという印象です。このレンズは、超広角レンズを手軽に楽しみたいというユーザーにはうってつけのレンズになりそうですね。