ソニーSEL075UWC(FE28mm F2用のワイドコンバーター)は開放時は甘いが絞れば素晴らしい画質

ePHOTOzine に、ソニーのFE28mm F2 用のワイドコンバーターSEL075UWC のレビューが掲載されています。

Sony Ultra Wide Converter SEL075UWC Review

  • コンバーターの鏡筒は、しっかりした感触のハイクオリティなプラスチック製だ。コンバーターの装着はプラスチック製のバヨネットで行う。電子接点は用意されていないが、カメラは、あたかも魔法のように自動的にコンバーターの存在を認識し、EXIFデータを修正する。
  • コンバーターの装着よるAF速度への影響は概ね無いように見える。最短撮影距離は28mm F2単体よりも短くなり、AFで24cm、MFでは20cmまで寄れる。
  • コンバーターにはフィルター枠が無いので、これはフィルターを使いたい人には残念かもしれない。
  • 解像力は、開放では中央は良い(good)のレベルをわずかに下回っており、隅はあまり芳しくない(fairly poor)のレベルにしか達しない。1段絞ると、解像力は劇的に改善し、中央は際立った値(outstanding)に達する(隅はgood)。F8まで絞るとピークに達し、中央は際立った値(outstanding)、隅は素晴らしい値(excellent)になる。
  • 色収差(倍率色収差)は、開放時に画面の隅で2.5ピクセルに達するとても高い値で、周辺部のハイコントラストの部分で目立つかもしれない。絞ると色収差は改善し、F8からF11では1ピクセルを下回る。
  • 周辺光量落ちは開放では1.94EVで、よく補正されている。F5.6かそれ以上に絞ると見た目に均一になる。
  • 歪曲は、わずか0.729%のタル型で非常によく補正されており、ワイドコンバーターとの組み合わせとしては素晴らしい。歪曲の形は画面全域で整っているので、後処理での補正は非常に簡単だ。
  • 逆光では、コンバーターを付けると光路中の反射面が増えるために、コントラストに低下が見られることがあるが、それほど酷くはない。意外なことに、フレア耐性はまずまず良好だ。
  • コンバーターの価格は220ポンドで、21mm F2.8 の単焦点レンズよりは間違いなくずっと安い。
  • このコンバーターは専用の単焦点レンズのような性能ではないが、欠点を意識してそれに応じて使用すれば、素晴らしい画質が得られる。開放の画質は素晴らしくはないが、F4以上に絞れば劇的に解像力が改善され、色収差もよく補正されている。専用の超広角レンズと比べて、このコンバーターは、コンパクトで便利で比較的低価格なので、多くのファンを勝ち取るだろう。
  • 良い点: 造りの良さ、絞った時の素晴らしい解像力、AFがコンバーターの影響を受けていない、自動的にカメラに認識される、それほど高価ではない、歪曲が少ない。
  • 悪い点: 開放時の解像力、開放時の色収差、フィルター枠が無い。

 

28mm+ワイドコンバーターの解像力は、開放こそかなり甘いですが、絞ると見違えるほど改善し、F4以上では超広角の単焦点レンズと比べてもそれほど引けは取らないという印象です。

コンバーターにこれだけの性能があれば、FEレンズに20mm~21mmの単焦点レンズがラインナップされていないくても、28mm+コンバーターの組み合わせで、通常の用途なら全く問題なくカバーできそうですね。