ニコンD5の低感度のダイナミックレンジはニコンのフルサイズ機で最も狭い

dpreview に、ニコンD5のダイナミックレンジのテスト記事が掲載されています。

Nikon D5 has lowest base ISO dynamic range of any current FF Nikon DSLR

  • 最初のテストではRAWファイルを使って明るさを持ち上げて耐性を見た。最低感度で、控えめに3EV持ち上げたときでさえ、D750と比較してD5は既にかなりの量のノイズが見られる。5EV持ち上げた場合は、D750はD5を3EV持ち上げた場合と同程度に見える。D5のダイナミックレンジは、キヤノンのEOS 6Dと近い。
  • D5は非常に大きく明るさを持ち上げると、画面の上と下にバンド(ノイズの帯)が見られる。このバンドがどうして現れるのかは分からない。
  • 2番目のテストではシャッター速度と絞り値を維持しながら、ISO感度を変更して撮影した画像(ハードウェアによる増幅処理)と、後処理で露出を同じ段数だけ持ち上げた画像を比較した。
  • D5は、ISO6400の画像とISO1600 / ISO800から2EV / 3EV持ち上げた画像では同様の画質だったが、ISO400から4EV持ち上げた画像では(ISO6400の画像よりも)多くのノイズが見られ、暗部の階調はノイズに埋もれている。D810ではISO6400で撮影した画像と、後処理で明るさを持ち上げた画像で同等の結果が得られている。この結果はD5が読み出しノイズのために、低感度のダイナミックレンジが制限されていることを示している。高感度では問題は無い。
  • D5のダイナミックレンジは、6Dのようなキヤノンのカメラに近く、消すのが難しいバンディングノイズも見られる。

 

D5は最新の20MPセンサーを採用していますが、意外なことにダイナミックレンジは、これまでのニコン機よりもかなり狭くなっているようで、D750とのダイナミックレンジの違いは低感度では2EV程度あるようですね。これは、D5が高感度性能に特化したため(或いは高速読み出しに特化したため?)でしょうか。

nikon_d5_D750_d-range.jpg