シグマ山木和人社長のインタビューが掲載

Imaging Resource に、シグマの山木社長の主にsd Quattroに関するインタビューが掲載されています。

Sigma Q&A @ CP+2016:

  • (ミラーレス市場への参加を決定した背景は?) ミラーレス化することで、フォーカス精度の改善や、ミラーショックがなくなるなどの多くのアドバンテージがあるので、ミラーレスへの参入を決めた。
  • (sd Quattro H でAPS-Hサイズのセンサーを採用した理由は?) フルサイズだとファイルサイズが極めて大きくなり、処理速度がとても遅くなる。APS-Hが、顧客にとって良いサイズだと考えた。
  • (APS-C用レンズはsd Quattro HのAPS-Hのイメージサークルに対応しているのか?) 基本的にAPS-C用のレンズは使用できない。何らかの例外はあるかもしれないが、我々の公式見解は使用できないということだ。
  • (SAマウントを採用したのはFoveonセンサーがショートフランジバックに向いていないためか?) 我々は単純に、現在の(SDシリーズの)ユーザーをサポートしたかった。彼らはSAレンズを使用しているので、現在の顧客が同じようにSAレンズを使えるカメラを開発する必要があった。
  • (SAマウントはEFマウントのようにマウントアダプタでFマウントレンズを取り付けられるのか?) イエスだ。物理的に可能だ。
  • (sd Quattro Hは大型センサーの採用で高感度性能が改善されているのか?) 画素ピッチはこれまでと同じだ。しかし、sd Quattroでは、画像処理のアルゴリズムを変更しており、高感度性能はおよそ1段分改善されている。
  • (今後のF1.8ズームの計画について) F1.8シリーズのズームを求めている顧客(動画ユーザーを含む)がいることは分かっている。これは、動画ではクロップセンサーを使用することが多く、Super35はAPS-Cと同程度のサイズだからだ。従って、我々はこのF1.8シリーズを拡張したいと思っているが、これらのレンズの開発はとても難しいので、別のレンズを開発するかどうかは分からない。
  • (像面位相差AFについて) 像面位相差AF用のピクセルは画像捉えることができないので、非常に限られたピクセル数になっている。
  • (sd Quattro の価格と発売時期は?) 価格はまだ決めていない。発売時期はsd Quattro はおそらく初夏で、sd Quattro H は秋になるかもしれない。
  • (sd Quattro のEVFはなぜあの位置にあるのか?) 多くの議論を重ねてベストだと思う位置を決定した。発売後に顧客の声を聞きたいと思っている。
  • (sd Quattro とsd Quattro H はどちらが売れると思うか?) まだ確信はないが、APS-Hの方はファイルサイズが巨大で、処理速度も比較的遅いので、ノーマルのAPS-Cが標準モデルになると思っている。解像度を追求するならAPS-Hだが、APS-Hは万人には勧められないと感じている。
  • (sd Quattro が動画に対応していない理由は?) 主にデータの読み出し速度の問題だ。3層センサーなので、データサイズは通常のセンサーの2倍から3倍になる。超高速読み出しのセンサーを造ることはできるが、画素数などの他の機能を犠牲にしなければならない。我々はスチルフォトグラファーをターゲットにしている。

 

sd Quattro はAPS-Cモデルが標準で、APS-Hモデルは派生モデルのような位置付けのようですね。とは言え、Foveonユーザーは画質最優先の方が多いので、価格がそれほど高くなければAPS-Hバージョンもかなり売れるような気がします。

動画に関しては、Foveon機の場合はスチルの画質が犠牲になってしまったら意味が無いので、現時点では無理に入れる必要はないような気がします。