ソニーFE50mm F1.8はAFが極めて遅い

photozone に、ソニーの標準単焦点レンズ「FE50mm F1.8(SEL50F18F)」のレビューが掲載されています。

Sony FE 50mm f/1.8 ( SEL50F18F ) - Full Format Review / Test

  • 鏡筒はプラスチック製(マウントは金属)で、造りはとても良好だ。重さは186グラムと非常に軽い。フォーカスリングはスムーズに回転し、最短では鏡筒は1cmほど繰り出す。
  • AFに関しては全く酷いもので、残念だがこれ以外の言葉が見当たらない。作動音は許容範囲内かもしれないが、AF速度は見るに耐えない。
  • 歪曲は標準レンズは通常非常に小さいものだが、このレンズにもそれは当てはまる。このテスト結果(0.14%のタル型)は、間違いなくとても素晴らしいものだ。
  • 周辺光量落ちは、RAWでは開放で2.8EVの極めて大きな値で、非常に目立つが、これはこの種のレンズでは標準的だ。F2.8に絞ると1.1EVでかなり改善し、F4以上に絞れば問題は解消する。
  • 解像力は良い部分と悪い部分が混在しており、良い点は中央の解像力が非常に素晴らしいことだ。中央は開放からとても良好で、コントラストも非常に高い。中央付近も良好だが、周辺部はかなり厳しく、隅は酷く甘い。F2.8まで絞ると改善が見られ、周辺部もとても良好な値まで改善するが、隅は非常に甘いままだ。F4では画面全域で大幅に改善し、隅もとても良好になる。
  • センタリングの品質(偏芯の少なさ)はテストしたレンズでは許容範囲内だった。
  • 倍率色収差は平均で0.6ピクセル前後で、非常に少ない。これは42MPセンサーの測定値としては素晴らしいものだ。
  • 玉ボケは内部は非常に滑らかだが、若干の縁取りが見られ、絞るとそれが強調される。前ボケや後ボケはまずまずスムーズだが、隅では若干うるさくなる。
  • 軸上色収差は開放では非常に顕著で、F2.8でもまだ目立つ。F4では大きく改善し、F5.6では解消する。実写画像でもピント位置の後ろ側にはグリーンの、ピントの前側には紫の色がかなり付くことに気付くかもしれない。
  • 軸上色収差のテスト画像では、絞ったときに後ろ側にピント位置が移動している(フォーカスシフト)のが見て取れる。
  • 鏡筒の造りはとてもしっかりしていて、最近の多くの50mmレンズに並ぶものだが、AFが悩みの種だ。我々はこのレンズを「キャプテン・スロー」(低速番長)というニックネームで呼びたいと思う。最新のレンズでこのようなAFを目の当たりにして困惑している。

 

光学性能は5点満点中2.5点~3点で、低価格なレンズとしてはそこそこの評価ですが、AFが非常に遅いために、メカの評価は1点となっています。photozoneはいつもはAF速度に関してはかなり寛容なので、これだけ厳しい評価をするのは珍しいですね。

光学性能に関しては、開放付近で隅の解像力がかなり低めなのが気になるところですが、F4まで絞れば隅まで十分な解像力になるので、風景等の撮影でも大きな問題はなさそうです。